【インタビュー形式】ヒロが語る2025年8月のフルトラトピック:Opsensについて

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こんにちは。ヒロです。今日は、インタビュー形式でフルトラについて、書いていこうと思います。
今回のテーマは、新型フルトラデバイスOpsensについてですが、Opsensを語る前にいくつか前提知識が必要なため、フルトラの今までの流れを話しつつ、Opsensについて話していこうと思います。

 

「Opsens」「Opsens+」レビュー

12月現在、初期不良でつまづいています。

【レビュー】#Opsens が届いたので開封してトライしようとして、初期不良でつまづいた話

 

「Opsens」「Opse

 

フルトラを知って感じたこと

VRChatを長くやっていると、避けて通れないのが「フルボディトラッキング(以下FBT)」の話題です。最初はヘッドセットとコントローラーだけで十分楽しいんですけど、ある日ふと「自分の足が動いたらもっと自然じゃない?」って思ってしまうんですよね。そして一度その扉を開けると、もう戻れない(笑)。フルトラは、アバターに“もう一人の自分”を宿すような体験です。

これが一般的な感覚だと思います。自分はフルトラを始めてからVRChatをやっているので、違いますが。。。

腰をひねったり、手を振ったり、足を組んだり――現実の動きがそのまま反映されると、アバターがただのCGじゃなく“自分”に感じられる。僕自身、初めてフルトラで座った瞬間に「これはヤバい世界に来てしまったな」って直感しました。

まぁ、最初の3日くらいだけでしたが。でも同時に、フルトラってお金も手間もかかるのが現実です。Vive Trackerは動きの再現性も高いし、トラブルも少ないけど高価だし、ベースステーションの設置も必須。HaritoraXやUnimotionなどのIMU方式は、値段はお手頃だけど、どうしても「ドリフト」という避けられない課題がつきまとう。

僕とViveTracker3.0

 最初に買ったカメラのフルトラののちに導入したのが、定番のVive Tracker3.0です。正直入手は困難を極めました。時代は、フルトラ=抽選制という時代。自分は中古で入手しましたが、運がよかったとしか言いようがないです。
Vive Tracker3.0は、「とりあえず間違いない」っていうのは、皆さんご存じかと思います。動きの再現性だけでなく、トラブルも少ないのが、いいところです。しゃがんでも寝転んでも、アバターがちゃんとついてくる。問題があるとしたら、レーザー光が遮られた時の対応、ベースステーションの寿命管理や、Tracker本体のバッテリー管理でしょう。「今日は準備するのがちょっと面倒だな」って日があると思います。自分は特に感じていませんが。

僕とHaritoraXワイヤレス

次に試したのがHaritoraXワイヤレスです。国内メーカーで話題になっていたので手に入れてみました。これは本当に「気軽にフルトラを始めたい人」には素晴らしい選択肢だと思います。
足首や腰にバンドを巻いて使えるし、値段もVive Trackerに比べればぐっと安い。何より多くの人に届くようになった量産性。これにより、フルトラは「入手困難な時代」から「選べる時代」に変化したと思います。
ただ、やっぱりドリフトや接続の問題があり、没入感を下げました。特に長時間座って雑談していると、気づけば足がじわ〜っとズレていって「正座してるのにアバターが開脚してる」みたいな現象が起きる。そのたびに「一回キャリブし直すね〜」ってやるのがちょっと面倒で、僕はだんだん使わなくなってしまいました。Bluetooth接続もユーザーにとっては障壁のひとつかもしれません。家以外の他の環境でも使えるというメリットはありますが・・・

僕とUnimotion

そんな時に試したのがUnimotionでした。これは軽くて装着が楽、トラブルも少ないし、電池交換だけでいい。ただ、やっぱりIMU式の限界というか、ある程度のドリフトと定期的なキャリブレが必要になるのは同じでした。また、ドリフトは多い印象です。「気軽に遊ぶにはいいけど、メイン機にはならないかな」という印象でした。

そんな流れで「次は何がでるんだろう?」と思っていたときに出会ったのが、革命機である「ViveUltimateTracker」と「PICOMotionTracker」でした。

革命機 ViveUltimateTracker

 Vive Trackerと言えば、長年フルトラ界隈の王道デバイスでした。でも新しい Vive Ultimate Tracker はちょっと革命的で、「ベースステーション不要」という大きな変化を持って登場しました。これによって「部屋に穴を開けてベースステーションを設置できない…」って人でも、高精度なトラッキングを体験できるようになりました・・・。

最初に使ったとき、拍子抜けするくらい機材の構成は、シンプルでした。(設定が簡単という意味ではない)ベースステーションも不要、Tracker同士が無線でつながって、トラッカー側のカメラによって、自分の動きを認識する。従来の「機材だらけで配線まみれ」っていうVive Trackerのイメージとは全然違うんですよね。動きの再現性はトップクラスでした。ただ、環境に左右されがちな印象でした。自分の場合は、激しい動きをしてもズレが少なく、ポーズもピタッと止まる。ドリフトのなさについては、安定性はありました。

ただ、部屋のキャリブレ等は多く、トラブルも一定で発生し、暗闇には弱い。しかも、 値段はやっぱり高い。腰・胸・足に揃えると9万円は超える。あと、やはり初めての人にとって、ベースステーションというのは、あまりに邪魔に感じられるのでしょう。

おかげで、ベータ版から改善された2024年5月ごろには、動きの再現性が高くトラブルも少ないのを求める人に確実にベースステーションとvivetrackerが行き届くようになりました。

革命機 PICO Motion Tracker

もう一つの革命機といえば、やはりPICOが出してきた PICO Motion Trackerです。PICO 4 Ultraとの組み合わせを前提にしていて、IMU方式を主軸に置いた姿勢推定等の複合的なものです。
純粋なIMUだけのUnimotionやHaritoraXワイヤレスより、設定が楽で、ドリフトが出にくいのが特徴です。ただ、やはり動きの再現性は低い。低いのだけれど、専用アプリから簡単にセットアップできるので、初心者でもそこまで難しくないという強力すぎる利点を強く押し出していました。SlimeVRを始めとした低価格な有線IMU方式も出ていますが、どれもこの利点に勝るものはなく、PICOにはかなわないという印象です。
ただ、「PICOのエコシステムにどっぷり浸かる人」には最高だけど、そうじゃない人にはやや不便ですし、恩恵もありません。HMDも、重量バランスがいいのと、設定が楽以外は、Quest3より悪い点もいくつもあります。

Opsensの発表を聞いて感じたこと

ゆにみーてぃんぐで聞いて、実際どうでしたか?

ヒロ:古臭い方式を採用したなぁという気持ちと本当にこれ実現できるんかという気持ちと、ユーザーはQRコードを受け入れてくれるのかとう気持ちでいっぱいでした。あと、本当にうまく改善したと思いました。ユーザーはフルトラを選ぶのが難しくなったと思います。

古臭い方式を採用したなぁという気持ちとは?

QRコードは、自分がカメラ方式のMocapForAllをやっていたころにはすでに出ていました。MocapForAll自体は姿勢推定をメインにしていますが、床の認識やキャリブレにはQRを使っていたので、認識のしづらさは十分理解しています。カメラのキャリブレもすぐに認識するわけではないので、カメラのフォーカス調整や機材を失敗するとずっとハマってできないってトラブルも発生しかねません。ユーザーの使い勝手は、開発者のソフトの作りこみだけでなく、市販のカメラに依存すると思います。市販の安価なwebカメラで、広角仕様はまだまだ少ないので、ユーザーの選定でだいぶ効果が変わってしまうのではというリスクはあります。

本当にこれ実現できるんかという気持ちとは?

 QRコード方式のフルトラは、QRコードを正しく早くおえていれば、有効です。誤差1センチくらいになることもあります。対してIMU方式はもう少し大きく5センチ位です。で、QRコードフルトラは、QRコードとQRコードの間に隙間がどうしてもできるので、その際、コードをロストします。(注:ヒロはIMU方式の誤差は大体5センチと言っています、これは、PICOではその数値を出していることが理由ですが、ヒロとしては、5センチ以上のときなんて全然あるので、ミニマムだと思ってください)
ロストした際に、IMU方式のみ働くということですが、誤差は4センチの場合もあれば、6センチの場合もあります。この間に発生する「ブレ」をどうソフトで補完するのか?というのがかなり気になります。実際、IMU方式のみのほうがはるかにましと思えるような残像がある瞬間移動を繰り返すような動きにならないかが不安です。逆にキャリブレ時だけ取付とかできれば、すごく大きな利点のような気がします。技術自体は確立しているので、DiverXのような新方式ゆえの遅延が発生するとは思っていません。
どちらかというと、この調整がなかなかうまくいかずに失敗するか、ソフトをどう作るのかが不明なので、それがうまくいかずに失敗するか、過去にあった取引先に部品持ち逃げされるリスクが再燃するかのどれかだと思います。ただ、ユニモーションは過去に遅延や変更は、前もって言う企業体質なので、そのあたりも心配していません。
自分として一番心配しているのは、3個しかセンサーがついていないOpsensのみ購入で、IMU方式のフルトラができると勘違いして購入される方や光学というワードにひっかかってViveTrackerやUltimateTrackerと同じような動きの再現ができると思っている人がいないかが不安です。

ユーザーはQRコードを受け入れてくれるのか?という気持ちとは?

 流行るものは訳があって流行って、流行らないものは訳があって流行らないわけです。
QRコードフルトラは、当サイトができるころにはすでにある技術でした。流行らない理由として、「コードがでかく、取付も面倒で、動きも制限され、死角があってロストしやすく、暗闇で自由な動きができない」って課題があります。立位ですら、足回りは動きづらかったり、足首を交差すると飛ぶ等の課題があるのに、寝たり座ったりすると、足にQRコードが当たる、床でQRコードがつぶされる等と他にもトラブルがいくつも発生します。
ただ、今回の製品を見てみると若干小型化されたかなぁという印象があり、QRの位置も立位や座位では、邪魔しない位置になっていると思います。

 本当にうまく改善したと思ったというのはどういうところですか?

 まず、価格設定とラインナップがかなりユーザーのニーズをつかんでいて、絶妙だと感じました。というのも、PICOユーザーでさえ手の届きやすい価格設定だからです。PICOユーザーがPICOMotionTrackerの動きの再現性に飽きたら、次に手を出すのはUltimateトラッカーです。対して、Opsensは、装着の手軽さはないものの、4万円以内でQRコードフルトラを試すことができるからです。

 また、Opsens+にすることによって、6点トラッキング追加で、現状のPICOMotionTracker 5個よりも動きの再現性が高い動作を期待できるのは大きいです。Questシリーズだったら、なおさらです。Questシリーズは、メーカーとして保証している動きの再現性が高いデバイスは、Ultimateトラッカーしかなかったわけですから、そこにOpsensが入ると、Ultimateトラッカーにとっては、そこそこ脅威かもしれません。
まぁ、Ultimateトラッカーのほうが、ブレや動きの再現性も、使い勝手もよいと思いますが、Opsensは、QRコードのフルトラなので、地磁気といったものや、マッピングしにくいというアルトラにありがちだった部屋の周辺環境の問題に左右されづらいです。しいて言うのなら、QRコードだらけの部屋は間違いなく、苦手なので、今のうちに整理しておくことをお勧めします。座りが多く、大きくてもいいやという人にとっては、十分なデバイスになる可能性があります。

 あと、Unimotionのライバル(というより巨大な壁)は間違いなく、シフトールなのですが、HaritoraX2は現在、光学式の追加ユニットの価格は3万円と言っているので、少なく見積もっても7万円は超えます。価格面で大きな差があります。

 また、電池の駆動時間200時間に拡大というのも大きいです。というのも、一般的なユーザーは、「バッテリーか電池かだったら、電池のほうがデメリットが大きい。バッテリーのほうが優れているし、コストメリットが高い」と考えるからです。自分からすると、IMU方式は40時間と持たずに挫折する人が多いので、挫折しないということを考えて、設定が容易でコストが安価なユニモーションのほうをお勧めしていました。結婚する人が離婚することを考えていない人が多い以上に、フルトラデバイスは、自分がすぐにあきらめてしまうということを一般ユーザーは考えていません。

 今回の200時間がどういうモードで200時間なのかは、さっぱりわかりませんが、初心者が最初に選ぶ際のハードルに選びがちな「電池か充電池か」の問題は、まぁクリアできたと思います。また、今回単4電池にすることで、小型化も成功しているため、「小さいほうがいいだろ」という初心者にありがちな同様の先入観も払しょくできていると思います。自分は何度もかなり口酸っぱく言っているのですが、この層は、設定が楽なのが一番大事ってことに気づいていません。カタログスペックで判断しがちです。

以上のことから、カタログスペックや価格、発売時期的には、初めてのフルトラユーザーが設定しそうな足切り条件をうまくかいくぐり、選定対象に入りそうなゾーンに入っていると思います。上級者は、過去の経験知次第としか言いようがないので、そこの言及は避けます。

 ただ、弱点も当然あり、HaritoraX2の価格設定を考えると、9軸単体だけだったら、HaritoraX2が4万円と安い設定となっています。ユーザーの中には、併用方式はいらないという人もいるので、Opsens+だけだとそのあたり取りこぼしている状況です。9軸IMU方式のみのラインナップ導入も必須かと思います。

ユーザーはフルトラを選ぶのが難しくなったとは?

QRコードが未知の体験過ぎて、ユーザーが購入後のトラブルを想像できない時代になってきました。また、光学式と言っていますが、各社の方式が違うため、ひとくくりにすると痛い目に合うと思います。また、今回のQRコードフルトラは、あとのアップデートや改善も比較的容易なため、なおさら直近の評価がわかりづらいと思います。

光学式は、かなりタイプがあるので、結構複雑です。今度シフトールが発売する予定のものは、赤外線と記載されており、QRコードとは異なるものが想定されています。動きの再現性やキャリブレーションの手間も、付属のカメラなどに左右されるようになってきました。特に今回のOpsensは、カメラによって左右される可能性が高いです。

技術が複合的になっているため、より正確な理解が求められる時代になってきたと思います。フルトラデバイスもIMU方式だけでなく、より複合的になっていかないと生きていけない時代に突入していると思います。いずれにしても、完成して世に出てこない限りは、どのくらいの製品なのか難しいところがあるので、まずは登場を待つしかないのかなと思っています

 

続き

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