快適なVR睡眠するには、どのVRゴーグルでどういった設定が必要か?フルトラデバイスだったら何がよいか?Quest3やPico4Ultra等の6種類で実際試してトライしてみた(ヘッドマウントディスプレイ、HMD)

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ヒロヒロ
こんにちは!フルトラ研究所所長のヒロです。当記事はスクショ転載NGです。詳しくはサイト内のルールをご確認ください。長文のため、PCで見ることをお勧めします。

VRChatでは、VRChatの世界に没入しつつ睡眠をするVR睡眠をされる方がいらっしゃいます。
VR睡眠をするにはどのVRゴーグル(以下ヘッドマウントディスプレイ HMD)が最適なのか?
6種類のヘッドマウントを実際全部試してトライしてみました。

■そもそもVR睡眠って何?

VRChatの世界に没入しつつ、睡眠をするといっても全然イメージがつかないと思うので、実際の様子が
動画にあります。こちらになります

アシュトンさんがつけている機種はQuest2になります

■当サイトで実際使ったことがあるHMD

こちらに記載してあるもののうち、Questシリーズ(Quest3HMD、Quest2HMD、QuestPro)とValve Indexと初代VIVE(VIVE CE)、Pico4Ultraの実物レビューしました

■インサイドアウト方式とライトハウス方式について

インサイドアウト方式は、ベースステーション等の外部センサーを必要としないカメラ他によってトラッキングするもので最近主流のものなります。部屋のスキャンのみで使えるので外出先でも利用ができますが、夜間や暗いところ、逆に太陽光が強すぎるところは非常に弱いです。VR睡眠時は、赤外線ライト等利用しましょう。(*リンク先はアマゾンアフィリエイトを使用しています)

主なHMDは、Questシリーズ(Quest3HMD、Quest2HMD、QuestPro)、VIVE XRElite、pico4Ultra等です。

対して、ライトハウス方式は、ベースステーション等の外部センサーを必要とする方式です。先ほどのQuestシリーズと違い、外部センサーが必要なヘッドマウントディスプレイ(HMD)となります。

主なHMDは、Valve Indexと初代VIVE(VIVE CE)等です。

ライトハウス方式の場合でVR睡眠する際は、寝るときにベースステーションがあたっていることが重要です。自分の場合、青と緑の■がベースステーションです。ベッドが隅にあるため、当たりづらい環境になります

■快適なVR睡眠では何が大事か?

寝返りが打てるようにすることが最も重要

こちらの動画によると、重要なのは、1. 部屋の明るさ  2.寝返りが打てるか 3.ベットがあっているかの3点とのことです。
当然ですが、ベッドが一番重要です。部屋の明るさは、ワールドの明るさ調整やHMDの最低照度設定(照度を落とすこと)が重要ですので、この辺りはワールド選択で対応可能かと思います。HMD単体のVR睡眠において、一番重要なのは、HMDを付けたままで、寝返りが打てるか?ということが重要になってきます。

各種設定や安全対策も重要

また、VR睡眠は長時間プレイとなるため、HMDは基本充電しながら寝ないとバッテリーが持ちません。給電しながら使えるようなHMDにするために、給電専用のUSBCを用意し、無線でVirtualDesktop等のソフトで無線でつなぐことをお勧めします。

充電ケーブルは、L字のものを購入するか、L字➡I字に変換するコネクタ+I字のケーブルなどが一般的です。
自分は、L字型変換でも差し込んだ時に上の方向に向くタイプのコネクタをつけて、上からI字のケーブルを通すようにしています。Quest3の場合だと、頭の上のベルトやエリートストラップのほうに通すことで、頭の頭頂部にケーブルを這わせながらも、エリートストラップ外から出すことができ、寝返りを打ってもケーブルを書き込まないようにすることが可能です。

さらに、VR睡眠以前の問題として、顔と接触する部分やクッションで痛くなったりしないことがそもそも重要です。フィット感がQuest2のような汗を吸わないシリコンカバーの形状があるフェイスクッションの場合は、別途カバーを付けた方が肌荒れや乾燥を防ぐ必要もあります。実際に家電量販店等に行って、トライできるのなら、フィット感や目の周りを押される感覚がないか、トライすることをおすすめします。

【準備編】Virtual desktop使用時の設定の注意

Virtualdesktopには、勝手にBGMを鳴らしてしまう機能がデフォルトでONになっているので、OFFにします。【Audio(オーディオ)Background music when disconnected(接続が切れた時にBGMを流す)】は絶対OFFにしておきましょう。切れた時に爆音が流れて、VRchat中で寝ているときなどにアラームをかけたかのように起こされます。もう一つ、Use optimal resolution(最適な解像度を使用)もオフをお勧めします。解像度切り替えに伴う画面切り替えが起こり、PCの画面サイズが変わって使いずらいです

寝具自体の調整も重要です。HMDは基本的に首に負担をかけるので、HMDが沈み込むくらいの枕の柔らかさがないと、寝ることができません。

寝具環境

VRゴーグルが壊れないように設定する必要があります。自分はトゥルースリーパー枕トゥルースリーパー壊れないようにしています。(*リンク先はアマゾンアフィリエイトを使用しています)

 

フルトラでVR睡眠する際の注意点

フルトラデバイスの場合、基本、光学式やカメラ方式が毛布をかぶると追従しなくなり、その位置に止まります。Vive Ultimate Trackerは毛布を掛けたとたんにかたまり、Vive Trackerもベースステーションからのレーザー光が届かなくなるため、当然追従しなくなります。なので、市販IMU方式(ハリトラワイヤレス、ユニモーション、mocopi、PicoMotionTracker)の中ではどれが良いのか比較しました。

さらに、フルトラの場合は、バッテリー時間、寝る場所であるベッド等に鉄や磁石がないかが結構重要です。磁石やパイプ等がある場合だとIMU方式の地磁気センサーが使えなくなり、IMU方式は不利になります。そもそもフルトラになるのは至難の業だと思いますので、今回はフルトラはしません。

ちなみに、ハリトラワイヤレスやmocopi等でフルトラでやった場合、ぐにゃっと体が折れ曲がることが多いです。付属のトラッカーベルトもどちらもVR睡眠向けではなく、簡単に外れやすかったり、ベットのような摩擦力が強い環境だと、途中で外れやすいものとなっているので、おすすめできません。

設定の問題かもしれませんが、個人的には、IMU方式のフルトラデバイスの場合、姿勢が崩れずにフルトラできるのは、ユニモーションが最適な気がします。トラッカーベルトも幅広で、ずれにくいものとなっています。60LPモードで30分毛布を掛けてやっても問題ありませんでした。ハリトラワイヤレスでもうまくいっている人がいると思いますので、そのあたりが自分ではわかりません。

もし、毛布を掛けてフルトラでVR睡眠をやるのでしたら、自分はユニモーションでやろうと思っています。PicoMotionTrackerはPICO4のヘッドマウントの仕様で、15分ほどでオートスリープに入ってしまうため、そもそも15分以上姿勢を維持できません。詳細は、Pico4Ultraで動画付きで記載しています

 

 

■検証してみました。

VR睡眠は実際はもっと長時間ですが、10分ほどトライした様子を動画に撮影しました。ごろ寝システムのような、睡眠体型にならないようにギミックを使わずに撮影しています。

Valve Index

枕が厚めの低反発枕でないと、スピーカーを壊してしまう可能性あり。ごつくて、スピーカーを壊さないように願えりを打たないといけないので、かなり上級者向け。自分はトゥルースリーパー枕トゥルースリーパーで壊れないように対応していますが、それがないと壊れるのは必至だと思います。
暗闇でも確実にトラッキングするので、周りの明かりをけして、集中して、睡眠することができる。(*リンク先はアマゾンアフィリエイトを使用しています)

また寝具なのに、フェイスパッドの交換等は代替品が入手しずらい、HMD自体の入手性もよくないのはお勧めできません。

以上のことからおすすめできません

・とにかくごつい。有線で首に巻き付く
・スピーカー部分が壊れそうで、寝返りが打てない。
・寝具なのにフェイスパッドの交換等は代替品が入手しずらい、HMD自体の入手性もよくないのはお勧めできません。

 

実際寝てみた感想

立体音響のスピーカーが良いのはいいのですが、寝返りを打つのはどうしてもスピーカーを気にしてしまうので
睡眠の妨害になりがちでした。なので、寝返りを打つことができずに睡眠時は拘束されたような感覚が出ます。また、目の周りに強く圧迫感を感じるので、なかなかきついです

逆にスピーカー自体の音量が大きくできる、自動スリープ等にならないのでHMDを脱いで、横に置いてBGMだけ聞くということも全然ありだと思います。

初代VIVE(VIVE CE)

軽量でお勧めです。ただ、外れやすいのでその点工夫は必要です。暗闇でも確実にトラッキングするので、周りの明かりをけして、集中して、睡眠することができます。寝具としてはいいのですが、画質が前時代すぎるので、画質さえ問題がなければいいと思います。

おすすめはできます。弱点は以下の通り

・外れやすい。有線で首に巻き付く
・寝具なのにフェイスパッドの交換等は代替品が入手しずらい、HMD自体の入手性も新品がない。

実際寝た感想

寝るだけだったら、軽くて最高です。ほとんどアイマスクです。

 

Questシリーズ

全般的に軽量でお勧めです。フェイスパッドやサードパーティ製も豊富です。Quest2は、後頭部につけるストラップを2種類選べます。エリートストラップ付よりも付属のゴムのほうが、頭にあたらず、寝やすいです。対してQuest3は、後頭部につけるストラップを3種類選べます。バッテリー内臓のエリートストラップ、エリートストラップ付、付属のゴムです。ゴムが、頭にあたらず、寝やすいです。赤外線ライトを有効利用すれば、トラッキングも外れずにできます。ただ、HMDと赤外線のライトは必ず当たるように調整が必要です。

バッテリー内臓のエリートストラップ、エリートストラップ付、付属のゴムとあるが、付属品が一番寝るのには最適。ただし、実際プレイするときはエリートストラップをお勧めします

Quest3HMD

Virtualdesktop利用でトライして見ました。無線で充電ケーブルをさした状態で使います。エリートストラップ付よりも標準品のほうが、頭にあたらず、寝やすいです。フェイスパッドなども在庫ありです。寝具としてはいいですが、コントローラとしては外れやすく微妙です。また、左側側面のUSBの給電部が回転部と一体になっているため、ケーブルは、I字ではなく、L字型のように出っ張らないようにすることやBoothなどで発売している保護するものを別途とりつけることが大事です。

現時点でかなりおすすめできます。弱点は以下の通り

・コントローラとしては外れやすく微妙です

実際寝てみた時の感想

Quest3+エリートストラップと比べると後ろの部分が小さいので、他Questシリーズと比べて、寝やすいです。また、Quest2は、3と比べてエリートストラップが薄いので、横になった時に割れやすいので、要注意です。強度が足りません。

Quest2HMD

寝具としてはいいですが、コントローラとしては外れやすく微妙です。こちらも、ケーブルはL字型のように出っ張らないようにすることが大事です。ただ、Quest2と比べるとHMD自体が大きいので、横で寝がえりを打つことができずに、Quest3HMDがお勧めです。クッションはゴムのような汗を吸わない構造のため、人を選びます。かぶれたり、肌荒れの恐れもあるため、別途カバー等を取り付けた方がいいかもしれません。

実際寝てみた時の感想

Quest3+エリートストラップはバランスがよく、非常に寝やすいです。クッションも適度に弾力があり、蒸れは少な目です。

QuestPro

QuestProは元々後ろにバッテリーがついているタイプのストラップです。寝具としてはいいですが、Proコントローラは夜間だとカメラが有効に働かないため、微妙です。給電ケーブルも、ケーブルはL字型のように出っ張らないようにすることが大事です。そもそも顔と接触しないため、クッションが顔に触れることによるトラブルは全くありません。

現時点でかなりおすすめできます。
弱点は以下の通り
 ・コントローラは外れやすく微妙です
・後頭部のバッテリーストラップが大きくて、首が沿ってしまって寝づらい、いびきがでやすくなる

実際寝てみた時の感想

おススメはQuest2もしくは3の標準のストラップです。

Quest3+エリートストラップと比べると後ろの部分が大きいので、頭が盛り上がってしまうので、バッテリーがついたタイプではなく、エリートストラップや標準のひもの方がおすすめです。寝返りはかなりしづらいです。他Questシリーズと比べて、HMDが開放型なので、蒸れたりしないのもいいです。QuestProは、他HMDと違い、頭頂部にバンドがないので、ヘアースタイルも変形がなく、寝ぐせなどがつかないのもいい点です。

Pico4Ultra

pico4Ultraはどうでしょうか?pico4ultraとpico4シリーズは現状、自動スリープ機能のため15分程度しか動作しません。設定項目として帰ることもできないので、非公式ツールで他の方は何とかしているみたいです。ただ、フィッティング感と寝心地は最高で、Quest3よりいいです。自分は爆睡できました。ただ、pico4Ultraは、通常排気音が結構します。Quest3もするのですが、pico4Ultraのほうが長い時間ファンが鳴っている印象です。pico4Ultraの方が若干高めです。ファン音で眠れない人は向いていないかもしれません

15分で自動スリープモードに入ってしまうので、VR睡眠とは言えないが最高
VR睡眠をするためには、非公式の設定アプリを導入する必要あり
PICO3時代はオートスリープなかったとのこと

実際寝てみた時の感想

寝心地は最高でした。ただ、起きるまでVRの世界が続くのがVR睡眠だと思いますので、対象外です。ちなみにワールドからログアウトするとかそういうのは上の動画のとおり、ないので、スリープから戻るとVRの世界に戻れます

 

まとめ:Quest3が一番おススメ

VR睡眠には、Quest3>Quest2>QuestproとQuestシリーズが圧倒的にお勧めです。

画質等に全くこだわらなければ、VIVE CEがお勧めだが、時代が古すぎる。
Indexの場合はつけて寝るよりも置いて寝た方がいい
Questシリーズだったら、ストラップが一番重要。標準品のひものストラップが一番寝るには良い。音響的にはQuest3とProだが、寝返りを打つことなど、実用的やProの稀少性のことを考えると全般的に購入しやすいQuest3がお勧め
・標準品のひも>エリートストラップ>電池内臓のストラップという順で、一番安いほど寝やすい
・QuestProは、頭頂部にバンドがないので、ヘアースタイルも変形がなく、寝ぐせなどがなくてよい
・VR睡眠とは全く言えないが、pico4Ultaは自動スリープ機能を無視すれば、爆睡できる。非公式の設定アプリでスリープの解除が別途必要