PICO Motion Trackerを他デバイスと比較してみた 動作検証編【2025年8月更新】【ピコモーショントラッカー】

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PICO Motion Tracker(ピコモーショントラッカー)は、PICO 4 UltraとPICO 4、PICO 4 PRO、PICO Neo 3ユーザーの一部Picoシリーズでのみ使用可能なフルトラデバイスです。最大の特徴は、足首にトラッカーを2つ装着するだけでフルトラになれるという、従来必要だった腰につけなくてもよい点です。価格も11,800円と非常に安いです。さらに5個まで取付を拡張できます。

PICO Motion Tracker(HMD+腰トラベルトセット)

前回までは設定をやってきました

PICO Motion Trackerを5個買ってVRChatでフルトラをする 設定編【2025年8月更新】【ピコモーショントラッカー】

今回から、実際動いてみて、何が違うか、書いていきます。PICO Motion Trackerは、両膝(もしくは両手首のどちらか)、両足首、腰の現状5個までしかつけれません。取付位置は、以下の通りです。黄色の〇部分が対象です

なお、フルトラでVRモードの際でも、PICOの場合は、手首に取り付けることが可能です。ただ、コントローラとび防止やハンドトラッキング時のトラッキングという役割に近いため、上記図の5個つけた場合のケースに含めていない点、ご了承ください。(本記事は、フルトラの記事です。ハンドトラッキングの記事ではありませんので、今回は対象外で扱っています。)

目次
  1. ■2個つけた場合(両足首)
    1. 動いてみたときの様子
    2. 【動画比較】Vive Tracker3.0とUnimotion(Unislime)と比較
  2. ■【動画比較】ハリトラワイヤレスとmicopiとの比較
  3. 他デバイスと比較してのメリット
    1. メリット1:座る、足を組む等の椅子での動作は、ある程度再現
    2. メリット2:手軽でキャリブレーションの手間がすごく少ない、長時間持つ
    3. メリット3:10分程度毛布で寝ても、飛ばない
    4. メリット4:アップデートでVR睡眠が可能に
  4. 他デバイスと比較してのデメリット
    1. デメリット1:HMD側から見て、膝で足が隠れた状態の時、膝が上がる動作を認識しずらい。
    2. デメリット2:トビ膝蹴りが再現できない
    3. デメリット3:HMDを外したあとの挙動が怖い
    4. デメリット4:腰の挙動が若干遅れる
    5. デメリット5:寝て起きたあとの体育座り等でずれる、床にひざ下から埋もれることが多い
    6. 2個でトライしたときのまとめ
  5. ■3個つけた場合
    1. 必要なもの
    2. 取り付けるときの注意点
    3. キャリブレーション時の注意点
    4. 尋常になく激しく動いたときの例がこちら
    5. 改善点①:ひざのずれが減った
    6. 改善点②:寝る、足と足を合わせる動作が良くなった
    7. 改善点③:膝を腰より上に上げることがより簡単に
    8. 2個と比べてのデメリット1:キャリブレ時間が増える、1個無駄にする
    9. 3個でトライしたときのまとめ
  6. ■5個つけた場合
    1. ■両膝、両足首、腰に取り付けた場合は改善
    2. ■キャリブレーションは時間が変わらず。ただし詰まると・・
    3. ■足首ベルトで膝につけるのはごく少数
  7. ■Pico単体で起動した場合のフルトラの性能は最強!!
    1. 他デバイスでは、初期設定に一時間ほどかかっているのに・・数分で完了、しかも切り替えも容易
    2. 単体起動の場合の動きの精度は最強クラス
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    4. 関連

■2個つけた場合(両足首)

両足首に2個つけた場合の動作を検証してみました。2個のみの場合は、両足首のみしかつけれません。

動いてみたときの様子

今回、トラッカー2点とHMD3点を含め5点しか装着していないのですが、キャリブレーション時は、8点トラッキングポイントが出ます。11点フルトラ状態です。つまりHMD+両手+両足以外のトラッキングポイントは、AI及びHMDのカメラなどの推定動作かと思われます。


しかし、ある程度、ちゃんと追従しています。また、1日試しましたが、初めての人だけでなく、多くのフルトラユーザーがフルトラをやめてしまう

ベルト等の装着が多くて面倒(5個以上→2個)
②ドリフトが多い、そもそも球が足に来ない、向きがずれている(常時動いているとき→腰を上下に動かすなどの時)
③キャリブレーション回数が多い(20分~1時間に1回→2時間に1回程度)

これらの調整がほかのIMU方式と比べて圧倒的に少なく、素晴らしいです。では、この動作は現実の動きと比べるとどうなのでしょうか?

【動画比較】Vive Tracker3.0とUnimotion(Unislime)と比較

そこで、今回、現実とほぼ同じ動きを再現するVive Tracker3.0(Viveトラッカー)+BS2×4と9軸IMU方式のUnislime(UnimotionのSlimeVR)でどちらもHMDは、Valve Indexにした動画と、今回のPICO Motion Tracker2個で比較しました。

テトラちゃんテトラちゃん
今回のデバイスの動きの特徴は、2点トラッカーを付けただけということもあり、トラッカーがついていない腰や膝の追従が甘いのが特徴です。また全体的に少しカクカクした速さとなり、Vivetrackerにはさすがに及んでいません。立った動きだと腰は、若干遅れてついてきています。しかし、座った状態の時、HMD側から腰の動きが見えなくなると、あまり追従しなくなります。さらに、膝の場合は、本来ある腰より上の位置まで膝があがりません。

また、膝あたりは怪しいです。若干追従が遅れています。上半身の反りが再現できていません。ViveTrackerと比べると、ドリフトもしています。が、VIveTrackerは10万円以上するのに対し、本デバイスは11800円です。

■【動画比較】ハリトラワイヤレスとmicopiとの比較

他のIMU方式と比べて、ドリフトなどがないので素晴らしいと思いがちですが、見比べてみましょう。ハリトラX2やユニモーションと比べると

トラッキング点数が多く、ベルトの装着が多い
②ドリフトが多い、そもそも球が足に来ない、向きがずれている
③キャリブレーション回数が多い

以上の問題をあまり気にせず、フルトラができて楽です。キャリブレーションもHMDを外したとき位にし直せばいいため、ハリトラワイヤレスやユニモーションと比べると回数が圧倒的に少ないです。

動画で比べてわかりますが

①膝などが追従していない、腰が若干遅延。
②センサを付けていないところで遅延が発生

というIMUが少ないデメリットがあります。IMU方式特有のズレがリアルと5センチほどあるのですが、いくつか弱点もあるのでその点細かく紹介していきたいと思います。

他デバイスと比較してのメリット

メリット1:座る、足を組む等の椅子での動作は、ある程度再現

前半30秒ほどは、座ったときの動作をしていますが、基本的に再現できています。足を組む、座るといった動作は普通に再現できています。ただ10回中10回で来ているわけはなく、床に足が埋まることも結構あります。

なので、激しく動かない、椅子に座って没入感を味わいたいという用途の方にはかなり向いています。

メリット2:手軽でキャリブレーションの手間がすごく少ない、長時間持つ

今回、16時間位使いましたが、電池は切れませんでした。

メリット3:10分程度毛布で寝ても、飛ばない

毛布を掛けて10分間ぐらい動き回ってみました。IMUなので、動くたびに位置ずれは起きているのですが、このデバイスは自動である程度元の位置まで修正されていき、元に近い位置にもとっていきます。連続で激しく動かし続けなければ、位置がかなり近いところまで戻るため、VR睡眠などには最適かもしれません。

メリット4:アップデートでVR睡眠が可能に

当初、VR睡眠は、2時間睡眠を二回位繰り返しましたが、pico4が自動的に15分くらいで切れてしまう設定で変更できないため、できないことがわかりました。電源が切れると、トラッキングも切れます。切れた時の映像がこちらです。

【11月アップデート後】アップデート後は30分ほどは姿勢を維持できていました。
自分が爆睡して、HMD外してしまったため、30分以降は出来るかどうか不明ですが
外さなければ結構いけるのではないでしょうか・・・・。その後、続けてみたのですが
起床後は、HMDがONになっていないので、30分以上の姿勢維持はきついと思います。


【2025年4月アップデート後】HMDスリープなしの選択ができるようになっています。
これにより、長時間の寝姿勢が可能になりました。ただし、HMDの照度が非常に明るく
ネルのにはちょっと厳しいです。

なお、こちらでは、VR睡眠するのにお勧めのHMDやコツを紹介しています。

私はValveIndexでも寝てしまうので、お勧めはフルトラで運動することかもしれません。

他デバイスと比較してのデメリット

デメリット1:HMD側から見て、膝で足が隠れた状態の時、膝が上がる動作を認識しずらい。

HMD側から見て、膝で足が隠れるような動作は認識しづらく、再現できていません。膝上げが特に弱いです。

デメリット2:トビ膝蹴りが再現できない

上記と似て、PICO Motion Trackerの特徴として、膝より上、特に膝をくるくるまわすような動きの再現が弱いです。これはリアルで膝蹴りで胸ぐらいに置いたコントローラを実際に蹴っているのですが、反動で手が動いているにも関わらず、腰より上の足の動きが再現できていません。武道の膝蹴りといった表現をしたい方には現状向いていないと思います。ただし、3個になると大幅に改善されます。

デメリット3:HMDを外したあとの挙動が怖い

またHMDを外して、境界線外に行くと、突然アバターが逆立ちしたり、しゃがんだりする動作をします。ご注意ください

デメリット4:腰の挙動が若干遅れる

動画だとわからないと思うのですが、自分が腰を動かしたあとに、アバターの体が少し遅れてくる感じです。 顔が向いているとき、現実では既に腰を降り切っているのですが、遅れてついてきます。

デメリット5:寝て起きたあとの体育座り等でずれる、床にひざ下から埋もれることが多い

肘に手を当てる体育座りのような動作をするとき、寝て起きた後にすると、変な位置に膝を推定して、現実では膝を持っているのに、だいぶずれるような動作をします。また、床の設定をしっかりやっても、床下に足湯に入っているかのように埋もれます。

また、全体的に寝た後の姿勢が弱いです。寝てから立つような動作をすると、床に足が埋もれるような動作がよくあります。寝て起きて寝て起きてを繰り返していくうちに、どんどん足が下がったりずれていったりします。

2個でトライしたときのまとめ

Viveトラッカーの11点トラッキングさながらなどとすごいコメントも見受けられますが、さすがにそれは言い過ぎで、実際はやっぱり腰、膝の動きの再現度はハリトラワイヤレスやユニモーションの様なIMU方式と比べると劣ります。

ただ、なんといっても最大の売りは、市販IMU方式で非常に手間だったキャリブレーションや位置調整等が圧倒的に少ないことと、ドリフトもかなり抑えられていて、足首に着けるだけで、手軽に11000円でフルトラできるのが一番の魅力です。

■3個つけた場合

腰と両手首の3個を取り付けます。取付位置をウエスト背中側か、前に着けるか選べます。
3個の場合は、腰と両足首のみしかつけれません。
その際はどういった動きになるかというと、立位、座位、寝姿勢などありますが、動きの再現性は高まっています。

立位:腰や膝回りは上回っているが、違いや差が他の状態より少ない。
座位:上回っている。
寝姿勢:上回っている。

必要なもの

・足首用トラッカーベルト2個セット
・ウエスト1個
現在は腰トラベルトが発売しているので、腰トラベルトを購入することをお勧めします

PICO Motion Tracker(HMD+腰トラベルトセット)

取り付けるときの注意点

腰トラベルトがなかったときの注意点を記載しています。

(旧)腰トラベルトがない場合の対応

腰トラの単体発売がない当初は、2個セットを2個買って4個購入して、1個無駄にしていました。ベルトがない場合の腰への取り付け方法は、Eozトラッカーベルト(腰用)がある場合は、後ろにあるポケットみたいな部分に括り付ける、ハリトラワイヤレスの腰ベルトがある場合は、それを流用できるるので、それで取り付けることをお勧めします。後者のほうが使いやすいです

キャリブレーション時の注意点

3個目をつけると、キャリブレーションの時間が少し手順が増え、同時に失敗する確率も若干増えます。どうしても時間を抑えたい場合は、前側ではなく、背中に着ける方を推奨します。自分の場合、前側のウエストに取り付けるほうが、時間がかかりました。

尋常になく激しく動いたときの例がこちら

さすがにViveトラッカーほどではありませんが、ドリフトはかなり抑えられています。22000円でこの動きなら
いいと思います。

改善点①:ひざのずれが減った

腰の動きがずいぶん正確に、ひざのずれも前のように、極端にずれなくなりました。
2個の場合だと、体育座りした際に、できるときとできないときがありましたが、今回はできます。

改善点②:寝る、足と足を合わせる動作が良くなった

また、足と足を合わせると、両足の裏が膝の位置になる位大きくずれていましたが、3個だと、IMU方式のフルトラデバイスの誤差である10センチ位に収まっていました。

確実に腰付近の動きの再現性は高くなっていますので、動きの再現性を高めたいときは、3個導入をお勧めします。

改善点③:膝を腰より上に上げることがより簡単に

また、前回はできなかった膝を腰より上に上げれないという問題も解決しています。
以前は腰上よりも膝が上がらなかったのですが、あがるようになりました。もちろん、こちらもIMU方式の誤差である5~10センチくらいはずれていますが。

個人的には、5~10センチは気になるレベルのズレですが、通常利用や細かい再現性を要求しなければ、キャリブレーションや最初の設定もすぐに終わるので、お勧めです。

2個と比べてのデメリット1:キャリブレ時間が増える、1個無駄にする

3個にした場合のデメリットは、これくらいです。あんまり派手な動きをしなければ、問題なくできます。なお、メリットで上げた以外の他のデメリットは、2個の時と同じです。

3個でトライしたときのまとめ

装着の手間は2個と比べるとさすがに増えますが、かなり楽にキャリブレーションでき、再現したい動きは、普通の動きなら大体再現できます。

他メーカーが5個以上トラッカーを取り付けて調整する必要があることを考えると、かなり楽にフルトラできます。膝や胸の動きはトラッカーをつけてでも数センチの誤差で再現性高くやりたい方以外は、おすすめです。 初期設定やキャリブレがここまで少ないのに、自分の体の位置にトラッカーが最初に来るので、簡単に手軽にとりあえず、足だけ動かしたいという人で膝の動きとかにこだわらないのだったら普通に満足できると思います。

■5個つけた場合

両膝、両足首、腰と両手首、両足首、腰の二つのモードが使えます。
今回は、両膝、両足首、腰の5つにつけた場合で検証しました。
その際、どうなるのでしょうか?立位、座位、寝姿勢などありますが、2<3<5個の順で動きの再現性は高まっています。

立位:上回っているが、違いや差が少ない。
座位:上回っている。
寝姿勢:上回っている。大きく改善している。

なお、5個つける場合、両膝用ベルトが国内販売されていないため、ダイソーの「べんりベルト 2倍伸縮」を両膝用に使うと便利です。両膝用や手首用のベルトは、中国のショップでは、すでに販売しているため
・3個セット購入済みの方:足首用の購入を国内展開するまで待ってから5個
・足首2セット購入済みの方:腰トラ用を購入後、ダイソーのを購入して、5個
にすることをおすすめします。

■両膝、両足首、腰に取り付けた場合は改善

センサーを5個つけた場合は、どうなるかというと、両膝のセンサーを取り付けた個所から5センチほどのズレに縮小しました。


特に寝ているときの膝の動作の再現性が上がっており、膝の交差が寝姿勢でも再現できています。

膝回りの表現が向上しています。座りや特に寝姿勢が改善。

■キャリブレーションは時間が変わらず。ただし詰まると・・

うまくいったときの、キャリブレーションも楽で、3個と5個で時間の差はありません。ただし、うまくいかないときは、5個でトラブルが多いです。

■足首ベルトで膝につけるのはごく少数

足首用ベルトで膝つけれましたが、かなり難しいと思います。

■Pico単体で起動した場合のフルトラの性能は最強!!

他デバイスでは、初期設定に一時間ほどかかっているのに・・数分で完了、しかも切り替えも容易

picoはquestと同じで、単体起動することができます。しかも、Pico単機起動➡PCVR➡Pico単機起動でも、キャリブレーションやスマホ等の設定も不要なので、そのままフルトラ状態で行き来できます。用途は不明ですが、設定のわずらわしさなく移行できるのは、個人的にはかなりいいポイントです。

単体起動の場合の動きの精度は最強クラス

また、単体起動は、他IMU方式でありがちなOSCによる動作と比べてもはるかに便利でよい動きをします。、HMD単機起動でできるフルトラの中で最もめんどくさくなく、動きの再現性がある程度高いフルトラを実現しています。pico単機起動でのフルトラを考えているのなら、強く推奨します。

 

動作検証は以上です。次は、ユーザー別お勧めです

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