PICO Motion Tracker(ピコモーショントラッカー)は、PICO 4 UltraとPICO 4、PICO 4 PRO、PICO Neo 3ユーザーの一部Picoシリーズでのみ使用可能なフルトラデバイスです。最大の特徴は、足首にトラッカーを2つ装着するだけでフルトラになれるという、従来必要だった腰につけなくてもよい点です。価格も11,800円と非常に安いです。今回、PICO Motion Trackerを自腹で入手したので、VRChat上で2~3個つけてトライした結果を書きたいと思います。なお、2個セット販売ですが、現状3個までしか対応しておらず、1個は使っていません。
- 【事前情報】PICO Motion Trackerの写真、公式サイト
- ■フルトラって何?IMU方式って何?って人
- ■PICO Motion Trackerの大きさ・重さを他デバイスと比較してみた
- 【事前準備】PICO Motion Trackerの充電
- 【設定編】pico4 Ultraの設定について
- 【設定編】PICO Motion Trackerのアップデート
- 【設定編】PICO Motion Trackerのペアリング・キャリブレーション
- ■2個取り付けて動いた場合
- ■【動画比較】ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiとの比較した場合
- 他デバイスと比較しての動作上のメリット(2個の場合)
- 他デバイスと比較してのデメリット(2個の場合)
- ■3個つけた場合
- ■Pico単体で起動した場合のフルトラの性能は最強!!
- 【検証結果】初めてのフルトラ向けに、安価ではじめやすく、キャリブレーションに時間をかけたくない方におすすめのデバイス
- 【要注意】Questから乗り換えようとするとVive Trackerでフルトラできます
【事前情報】PICO Motion Trackerの写真、公式サイト
実物写真
写真:picomotiontracker(ひろ撮影)
特徴①11,800円、足首2個のトラッカーでフルトラできる
特徴②キャリブレーション時間が5秒でできる
特徴③ヘッドマウントディスプレイがQuestシリーズでは使えない。Picoでも一部だけ対応
PICO Motion Tracker(ピコモーショントラッカー)は、PICO 4 UltraとPICO 4、PICO 4 PRO、PICO Neo 3ユーザーの一部Picoシリーズでのみ使用可能なフルトラデバイスです。専用のアプリを使う必要もあるため、Questでは使えません
公式サイトと当時の情報
https://www.picoxr.com/global/products/pico-motion-tracker
公式プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000108046.html
PICO Motion Tracker and @VRChat have joined forces! On the launch day of PICO Motion Tracker, get ready to immerse yourself in the VRChat universe with full-body motion capture. Unleash your creativity, express yourself like never before. #PICOMotionTracker #VRChat #VRRevolution pic.twitter.com/prdXKhdYUj
— PICO XR (@PICOXR) August 20, 2024
PICO Motion Tracker and @VRChat have joined forces! On the launch day of PICO Motion Tracker, get ready to immerse yourself in the VRChat universe with full-body motion capture. Unleash your creativity, express yourself like never before. #PICOMotionTracker #VRChat #VRRevolution pic.twitter.com/prdXKhdYUj
— PICO XR (@PICOXR) August 20, 2024
■フルトラって何?IMU方式って何?って人
フルトラデバイスは、各方式を知ることで動きの再現性や特徴がつかみやすくなります。IMU方式とは、加速度(直線的な動きの方向と量)、角速度(回転した動きの方向と量)、地磁気(地球上の地磁気を検出して方角を測定)を測定することで位置を検出する方式のフルトラデバイスのことです。
一般的に動きの再現性は、光学式>IMU方式>カメラ方式と価格に比例した状態となっており、今回のPICO Motion Trackerは、それ以外の複合式です。
複合式には、Vive Ultimate Trackerのように光学式と動きの再現性が近い精度を出すものもありますが、今回の場合、実質9軸IMU方式で、HMD側からトラッカーの位置を検出する際に赤外線を使っているものとして考えています。
主な比較対象は、日本ユーザーでよく使われている9軸IMU方式のHaritoraXワイヤレス(以下ハリトラワイヤレス)とユニモーションです。6軸IMU方式のmocopiやトライしていないジントラッカー等は、今回の比較対象外になります。今回の記事は、下記の記事を読んでいること前提に書いています。
フルトラをVRChatで遊ぶための18種類のツールを全く知らない人向けに一挙紹介!【2024年9月29日現在】
フルトラは体全身を使って操作する技術の略称で、正式にはフルボディトラッキング(以下フルトラ 英語:FullBodyTra...
市販IMU方式のデバイスとアルトラとViveトラッカーを比較!VRChatではどのフルトラデバイスがいいのか?全て自腹で買って実際にやってみた【2024年9月21日版】
mocopi、ハリトラワイヤレス(HaritoraX ワイヤレスが正式名称ですが、以下ハリトラワイヤレス)、ユニモーショ...
■PICO Motion Trackerの大きさ・重さを他デバイスと比較してみた
超軽量!39gでベルト込みの衝撃
今回のデバイスは、写真中央下にあります。白い○とベルトについている台座がトラッキングに必要なデバイス部分になります。台座とベルトは、一体ですが取り外し可能で、洗濯できます。軽さはmocopiに次いで軽く、ハリトラワイヤレスより軽いです。○と台座は、Unimotionより大きく、重さもそこそこあります。ただ、ベルト含めると他よりも圧倒的に軽いですが、足首に取り付けるので、床付近の地磁気の影響などを受けやすいと考えられます。
【事前準備】PICO Motion Trackerの充電
PICO Motion TrackerはUSBC接続で充電するため、各デバイス×1個のUSBCケーブルを用意しておいてください。
付属でついてきませんので、ご注意ください。
【設定編】pico4 Ultraの設定について
HMDを被り、Picoのアカウント作成後
①公式よりPICO connectをインストールする
②インストール後HMDを被りつつ、両方OKを押してwifi接続する
そうすれば、PCVRとして使えるようになります。今回PICO自体が初めてということもあり、手間取りました。Virtualdesktopも入れたので、2.5時間ほどかかっていますが、実際下記の問題がなければ、1時間もかからず完了すると思います。
トラッカー単体のセッティングは、ペアリングのみなので、1分もかかりませんでした。
問題①:SteamVRのルームセットアップが表示され、SteamVR以降に進めない
設定で一番時間がかかったのは、PICO connect起動後に、SteamVRのルームセットアップが表示され、SteamVRに進めない問題です。解決策は、steamのライブラリにあるvrchatを右クリック>プロパティをした後に、真ん中にあるインストール済みファイルをクリック
ゲームファイルの整合性を確認をクリックすると解消します。
問題②:デスクトップとPico4Ultra両方から音声が出る
また、デスクトップとPico4Ultra両方から音声が出る問題があります。こちらは
PICO Connect>設定>音声出力>ヘッドセット+PCをヘッドセットに切替
にすると、ヘッドセットのみから音声が出るようになります。
【設定編】PICO Motion Trackerのアップデート
こちらも、PICOに入っている専用アプリで更新できます。HMDのソフトウェアアップデートと同様に、他の端子につなぐ必要等なく、無線で非常に簡単にできます。
他IMU方式のデバイスと比較にならない位楽
ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiなどは、初期設定やアップデート含めて15分以上かかっていたため、それと比べると面倒なボタン操作等なく、非常に簡単にできます。特にハリトラワイヤレスでは、アップデートや通信モードの切り替えのために、ボタンを複数回押すとか、各デバイス毎に接続してソフトウェアアップデートをするといった面倒な作業がアップデート毎にありました。
【設定編】PICO Motion Trackerのペアリング・キャリブレーション
キャリブレーションは、別途picoのメニュー画面内にアプリがあり、起動後、下に向けて足に合わせ各ボタンを5秒ほど長押ししてペアリングします。ペアリングは毎回する必要なく、基本的に電池さえあれば、その後はキャリブレーションのみでOKです。キャリブレーションは①正面を見る、②下を見るで完了です。キャリブレーション自体は、10秒ほどで完了するので、ペアリング含めても3分もあれば完了します。こちらの動画では、ベルトを取り付けて、ペアリングし、キャリブレーションまでの全ての流れを通しでやったものになります。すべてを含めると従来、10分ほどかかっていましたが、圧倒的に楽になりました
ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiと比較
次の動画は、ユニモーションを体に取り付けて、フルトラになるまでの流れの動画です。
ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopi、SlimeVRなどは、キャリブレーションは、真っすぐ立ってするキャリブレーションと膝を曲げるキャリブレーションをやる必要がありました。それをやった後も、曲がり具合が足りなかったりで、変な方向に動くといった問題がありました。クイックキャリブレーションなどの機能もありますが、数十分に一回ぐらいはやらなければいかず、変な方向になったときは、再度やらなければいけません。時間としては4分半ほどかかっています。トイレ等にいった後は、同じことをもう一回やらなければいけませんので、結構かかります。
PICO Motion Trackerは一回でほとんど正確に、変なところに足が曲がる等がないので、他IMU方式のフルトラデバイスと比べるとキャリブレーションの時間と手間が大幅に減っています。かかる時間は、10分の1以上とかなり少ない印象です。動きが悪いと思ったら、キャリブレ時と同じ姿勢をとると補正してくれます。
■2個取り付けて動いた場合
【動画】PICO Motion Trackerで動いてみた
今回、トラッカー2点とHMD3点を含め5点しか装着していないのですが、キャリブレーション時は、8点トラッキングポイントが出てきます。11点フルトラ状態です。つまりHMD+両手+両足以外のトラッキングポイントは、AI及びカメラなどの推定動作になります。
推定された動作なのですが、ある程度、ちゃんと追従しています。ここでわかったのは、IMU方式のフルトラをやめてしまう最大の要因である①トラッキング点数が多くて、ベルト等の装着が多い、②ドリフトが多い、そもそも球が足に来ない、向きがずれている
③ドリフト等の挙動といった問題を気にせず、フルトラができます。なので、初めての人だけでなく、多くのフルトラユーザーがフルトラをやめてしまう要因である調整が数秒で完了し、ドリフトなどが少なくすみました。素晴らしいことです。では、この動作は現実の動きと比べるとどうなのでしょうか?
【動画比較】Vive Tracker3.0とUnimotion(Unislime)とPICO Motion Trackerを比較しました
そこで、今回、現実とほぼ同じ動きを再現するVive Tracker3.0(Viveトラッカー)+BS2×4と9軸IMU方式のUnislime(UnimotionのSlimeVR)でどちらもHMDは、Valve Indexにした動画と、今回のPICO Motion Tracker2個で比較しました。
また、膝あたりは怪しいです。若干追従が遅れています。上半身の反りが再現できていません。
ViveTrackerと比べると、ドリフトもしています。が、VIveTrackerは10万円以上するのに対し、本デバイスは11800円です。
さらに、ハリトラワイヤレスやユニモーションと比べると、①トラッキング点数が多くて、ベルト等の装着が多い、②ドリフトが多い、そもそも球が足に来ない、向きがずれている、③ドリフト等の挙動といった問題をあまり気にせず、フルトラができます。
これは非常に大きいです
■【動画比較】ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiとの比較した場合
他のIMU方式と比べて、ドリフトなどが全くないので素晴らしいと思いがちです。そこで今回、過去の映像と見比べてみました。
過去のハリトラワイヤレスやユニモーションの動画と比べても、膝などが追従していませんし、腰が若干遅延しています。ただ、ドリフトがかなり抑えられているため、ドリフトのような挙動が起こらず、通常利用ならかなり快適にフルトラができます。キャリブレーションもHMDを外したとき位にし直せばいいため、ハリトラワイヤレスやユニモーションと比べると回数が圧倒的に少ないです。
また、IMU方式特有のズレがリアルと5センチほどあるのですが、置いといて、いくつか弱点もあるのでその点細かく紹介していきたいと思います。
他デバイスと比較しての動作上のメリット(2個の場合)
メリット1:座る、足を組む等の椅子等に座ってする動作は、ある程度再現できる
前半30秒ほどは、座ったときの動作をしていますが、基本的に再現できています。足を組む、座るといった動作は普通に再現できています。ただ10回中10回で来ているわけはなく、床に足が埋まることも結構あります。
なので、激しく動かない、椅子に座って没入感を味わいたいという用途の方にはかなり向いています。
メリット2:手軽でキャリブレーションの手間がすごく少ない、長時間持つ
今回、16時間位使いましたが、電池は切れませんでした。
メリット3:10分程度毛布で寝ても、飛ばない
毛布を掛けて10分間ぐらい動き回ってみました。IMUなので、動くたびに位置ずれは起きているのですが、このデバイスは自動である程度元の位置まで修正されていき、元に近い位置にもとっていきます。連続で激しく動かし続けなければ、位置がかなり近いところまで戻るため、VR睡眠などには最適かもしれません。
と思っていたのですが、残念ながら、VR睡眠は、2時間睡眠を二回位繰り返しましたが、pico4が自動的に15分くらいで切れてしまう設定で変更できないため、現時点ではできないことがわかりました。電源が切れると、トラッキングも切れます。切れた時の映像がこちらです。
なお、こちらでは、VR睡眠するのにお勧めのHMDやコツを紹介しています。
VRChatでは、VRChatの世界に没入しつつ睡眠をするVR睡眠をされる方がいらっしゃいます。VR睡眠をするにはどのV...
他デバイスと比較してのデメリット(2個の場合)
デメリット1:HMD側から見て、膝で足が隠れた状態の時、膝が上がる動作を認識しずらい。
HMD側から見て、膝で足が隠れるような動作は認識しづらく、再現できていません。膝上げが特に弱いです。
デメリット2:トビ膝蹴りが再現できない
上記と似て、PICO Motion Trackerの特徴として、膝より上、特に膝をくるくるまわすような動きの再現が弱いです。これはリアルで膝蹴りで胸ぐらいに置いたコントローラを実際に蹴っているのですが、反動で手が動いているにも関わらず、腰より上の足の動きが再現できていません。武道の膝蹴りといった表現をしたい方には現状向いていないと思います。ただし、3個になると大幅に改善されます。
デメリット3:HMDを外したあとの挙動が怖い
またHMDを外して、境界線外に行くと、突然アバターが逆立ちしたり、しゃがんだりする動作をします。ご注意ください
デメリット4:腰の挙動が若干遅れる
動画だとわからないと思うのですが、自分が腰を動かしたあとに、アバターの体が少し遅れてくる感じです。 顔が向いているとき、現実では既に腰を降り切っているのですが、遅れてついてきます。
デメリット5:寝て起きたあとの体育座り等でずれる、床にひざ下から埋もれることが多い
肘に手を当てる体育座りのような動作をするとき、寝て起きた後にすると、変な位置に膝を推定して、現実では膝を持っているのに、だいぶずれるような動作をします。また、床の設定をしっかりやっても、床下に足湯に入っているかのように埋もれます。
また、全体的に寝た後の姿勢が弱いです。寝てから立つような動作をすると、床に足が埋もれるような動作がよくあります。寝て起きて寝て起きてを繰り返していくうちに、どんどん足が下がったりずれていったりします。
2個でトライしたときのまとめ
Viveトラッカーの11点トラッキングさながらなどとすごいコメントも見受けられますが、さすがにそれは言い過ぎで、実際はやっぱり腰、膝の動きの再現度はハリトラワイヤレスやユニモーションの様なIMU方式と比べると劣ります。
ただ、なんといっても最大の売りは、市販IMU方式で非常に手間だったキャリブレーションや位置調整等が圧倒的に少ないことと、ドリフトもかなり抑えられていて、足首に着けるだけで、手軽に11000円でフルトラできるのが一番の魅力です。
■3個つけた場合
取り付けるときの注意点
PICO Motion Trackerは、現状3個までしかつけれません。3個目はウエストにつけます。また、2個セット購入のため、1個無駄になります。3個目をペアリングすると、アップデートが始まりますので、必ずアップデートしてください。取り付け位置は、ウエスト背中側に着けるか、前に着けるか選べます。腰への取り付け方法は、Eozトラッカーベルト(腰用)がある場合は、後ろにあるポケットみたいな部分に括り付ける、ハリトラワイヤレスの腰ベルトがある場合は、それを流用できるるので、それで取り付けることをお勧めします。後者のほうが使いやすいです
3個目をつけると、キャリブレーションの時間が少し手順が増え、同時に失敗する確率も若干増えます。どうしても時間を抑えたい場合は、前側ではなく、背中に着ける方を推奨します。自分の場合、前側のウエストに取り付けるほうが、時間がかかりました。
尋常になく激しく動いたときの例がこちら
さすがにViveトラッカーほどではありませんが、ドリフトはかなり抑えられています。22000円でこの動きなら
改善点①:ひざのずれが減った
腰の動きがずいぶん正確に、ひざのずれも前のように、極端にずれなくなりました。
2個の場合だと、体育座りした際に、できるときとできないときがありましたが、今回はできます。
改善点②:寝る、足と足を合わせる動作が良くなった
また、足と足を合わせると、両足の裏が膝の位置になる位大きくずれていましたが、3個だと、IMU方式のフルトラデバイスの誤差である10センチ位に収まっていました。
確実に腰付近の動きの再現性は高くなっていますので、動きの再現性を高めたいときは、3個導入をお勧めします。
改善点③:膝を腰より上に上げることがより簡単に
また、前回はできなかった膝を腰より上に上げれないという問題も解決しています。
以前は腰上よりも膝が上がらなかったのですが、あがるようになりました。もちろん、こちらもIMU方式の誤差である5~10センチくらいはずれていますが。
個人的には、5~10センチは気になるレベルのズレですが、通常利用や細かい再現性を要求しなければ、キャリブレーションや最初の設定もすぐに終わるので、お勧めです。
2個と比べてのデメリット1:キャリブレ時間が増える、1個無駄にする
3個にした場合のデメリットは、これくらいです。あんまり派手な動きをしなければ、問題なくできます。個人的には4個目も胸などに対応してほしいです。胸に対応しても、2個の時点で胸をひねった動作を再現できていることから、体全体の動きの再現性が高まるだけですが。
なお、メリットで上げた以外の他のデメリットは、2個の時と同じです
3個でトライしたときのまとめ
装着の手間は2個と比べるとさすがに増えますが、かなり楽にキャリブレーションでき、再現したい動きは、普通の動きなら大体再現できます。他メーカーが5個以上トラッカーを取り付けて調整する必要があることを考えると、かなり楽にフルトラできます。膝や胸の動きはトラッカーをつけてでも数センチの誤差で再現性高くやりたい方以外は、おすすめです。 初期設定やキャリブレがここまで少ないのに、自分の体の位置にトラッカーが最初に来るので、簡単に手軽にとりあえず、足だけ動かしたいという人で膝の動きとかにこだわらないのだったら普通に満足できると思います。
■Pico単体で起動した場合のフルトラの性能は最強!!
他デバイスでは、初期設定に一時間ほどかかっているのに・・数分で完了、しかも切り替えも容易
picoはquestと同じで、単体起動することができます。しかも、Pico単機起動➡PCVR➡Pico単機起動でも、キャリブレーションやスマホ等の設定も不要なので、そのままフルトラ状態で行き来できます。用途は不明ですが、設定のわずらわしさなく移行できるのは、個人的にはかなりいいポイントです。
動きの精度も最強クラス
また、単体起動は、他IMU方式でありがちなOSCによる動作と比べてもはるかに便利でよい動きをします。、HMD単機起動でできるフルトラの中で最もめんどくさくなく、動きの再現性がある程度高いフルトラを実現しています。pico単機起動でのフルトラを考えているのなら、強く推奨します。
【検証結果】初めてのフルトラ向けに、安価ではじめやすく、キャリブレーションに時間をかけたくない方におすすめのデバイス
高額な各デバイスと比べると、動きの再現性は低いですが、トラブルが少ないので、総合評価としては高めです。
今回、トラブルの少ない&動きの再現度は、動きの再現度を優先して、Picoは下にしているが、トラブルの少なさは、圧倒的にUnimotion及びハリトラワイヤレス
を超えるので、トラブルの少なさを優先させたい人には、Pico Motion Trackerがお勧めです
特にキャリブレーションが手軽で、両足にすぐトラッカーとあうのは非常に良いです。全体的にトラブルが少ないのが良いです。写真を撮ったり、簡単に足を動かしたいという人に向いています。簡単に手軽にとりあえず、足だけ動かしたいという人で膝の動きとかにこだわらないのだったら、満足できます。
繊細な動きはしないし、追従も要求しない、IMU方式特有のわずらわしさから解放されたい人に向いているデバイスだと思います。現実の位置との違いは、5センチから10センチぐらいずれていて、ViveTracker等と比べると劣っています。
PICO Motion Trackerのここがいい
・11000円と破格で安い。
・Pico単機起動のフルトラだと動きの再現性が最も高い
・座った状態、胸のひねりといった表現も再現できており、没入感を主に味わいたい人に向いている
・10分間ほど毛布を掛けても、ほぼ同じ位置をキープしている。
【ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiとの比較】
・とにかく楽に初期設定、キャリブレーションも非常に楽にできる。ある程度したい動きをトラブル少な目で対応できる。
・キャリブレーションしたときに、体の位置に仮想トラッカーがしっかり来るため、調整が圧倒的に少ない。
・膝を曲げるキャリブレーションをしなくてよいため、どのくらい膝を曲げればいいかなど不明確な調整が不要
・かなり軽くて、手軽に足首に二つ巻くだけで長時間(メーカー25時間)使える
・Pico単機起動➡PCVR➡Pico単機起動でも、キャリブレーションやスマホ等での設定も不要。他IMU方式と比べても、HMD単機起動でできるフルトラの中で最もめんどくさくなく、動きの再現性がある程度高いフルトラを実現している。pico単機起動でのフルトラを考えているのなら、これを推奨します。
PICO Motion Trackerのここがダメ
・下を向くと胴体が張り出す(胸のトラッカーがないときにおこりやすい現象)
【ハリトラワイヤレスとユニモーション、micopiとの比較】
・動いたときにやはり胸や腰、両ひざの再現性が弱い。腰にトラッカーが入っていない動きは、動くとそこそこ多く発生する
・PICO Motion Tracker自体が、Virtualdesktop非対応。Picoconectのみ対応。VDの仮想トラッカー機能等は使えない
・Pico本体の自動スリープ機能により、15分程度しかVR睡眠ができない。
・膝を使った表現に弱い。特に膝を上げる動作の表現が弱く、トビ膝蹴りといった腰上の膝、表現が再現できない。膝はひざより下に来る動きは再現できている。ほかにも寝て起きて体育座りをする、起きた状態で体育座りをすると全く違う位置に膝が来ることもあれば、正確に来ることもあり、動作が不安定
・椅子に座る系の腰の追従はできるが、地面にぺたんと座ったり、何かにななめに
よりかかったときの腰の追従が全般的に甘い。
・床にひざ下から埋もれることが多い
・HMD側から見て、膝で足が隠れた状態の時、膝が上がるのを認識しずらい。
・HMDを外したあとの挙動が怖い
・腰の追従が若干遅れる。
・HMDはPicoの一部シリーズのみ対応。Questは当然ながら非対応です。
今回、PICOが作ったデバイスで、個人的にはダンスとか投稿多めのSNSから、姿勢推定データをたくさん学習したんだろうなぁと思えましたし、本当にそういった動きはよく再現できていました。なので、立ち姿やダンスは、得意だと思います。
【要注意】Questから乗り換えようとするとVive Trackerでフルトラできます
他のフルトラも検討してください
新型HMD購入してまで買うとなると10万円超してしまうので、別HMDの方には、本当にお勧めしません。あくまで既存ユーザー向けです。
フルトラデバイスを手に入れるためだけに、10万払うのは、コストメリットが低く、お勧めできませんので、Questユーザーの方は引き続き、下記をお勧めします。(ただし、今後トラッキング点数が4点以上増えた場合やHMDを安く購入できた場合は、別です)
市販IMU方式のデバイスとアルトラとViveトラッカーを比較!VRChatではどのフルトラデバイスがいいのか?全て自腹で買って実際にやってみた【2024年9月21日版】
mocopi、ハリトラワイヤレス(HaritoraX ワイヤレスが正式名称ですが、以下ハリトラワイヤレス)、ユニモーショ...
初期設定やキャリブレがあんなに少ないのに、自分の体の位置にトラッカーが最初に来るので、簡単に手軽にとりあえず、足だけ動かしたいという人で膝の動きとかにこだわらないのだったら普通に満足できると思います。
以上です。この記事は随時修正していきます。