こんにちは。ヒロです。今回は、VRCで現実から切り離されたい人の意見をまとめてみました。
これをベースとした、実際にいるユーザーをモデルの小説も作りました。
最近では、現実の要素を持ち込むイベントや集会をする人が増えてきました。
それ自体は問題ないですが、嫌悪感を示す人もいます。今日は、現実の話をされるのも嫌
現実を持ち込みたくない人の意見を紹介していきたいと思います。
仮想空間は、現実を持ち込まずに自分を解放できる場所という人も多くいる
メタバースは場所から解放された空間ととらえる人もいれば、現実を持ち込みたくないという人もいます。VRChatのような仮想空間は、本来なら現実から離れて自由に遊べる場所です。中には、現実から離れて心を休めることを求める人もいます。
仮想空間でも医者に会いたくないという人の意見
「昔、医者にひどい扱いや適当な薬を出されたことがあるので、ここまで来て医療の真似事されても困るんですよね。現実の診察時間3分で有料で薬なしなのに、こっちでの滞在や医療の話はもっと長いんですよ。寝てますかしか聞いてこないのに、お金払っている現実をしっかりやってくれよというのが本音です」
しかし中には「ここでも医者に会いたくない」と強く感じる人がいます。その理由は、現実で医療にまつわる嫌な経験やトラウマを抱えているからです。診察でまともに話を聞いてもらえなかった、症状を軽く扱われた、冷たい態度に傷つけられた──そうした記憶が心に残り、「医者」という言葉や存在そのものに拒否反応を持ってしまうのです。
「医者の診断通り痩せろって言われたら、今度は痩せすぎって言われた。自分の発言に責任持たなくて不愉快極まりない」
「診察の時に正直に申告したのに、すべて忘れてやがる。信頼できない」
「自身が処方した薬の副作用が出て申告したのに、無視された。」
「なんでも看護師や他の人のせいにする、自分の非は一切認めない。」
「コロナワクチンに対しても賛成と反対の医者がいるくせに、ガイドライン通りにやっているとか言っていて、完全に意味不明だ」
「痩せろっていうけど、医者自身が痩せる方法を知らない。科学的なアプローチを言わず、食べる量減らせばとか、そこらへんの素人がいうことしか言ってこない。お金払って話を聞く相手ではない」
だからこそ、VR内で「俺、医者なんだ」と職業をアピールされたり、医療系の看板や広告を見かけたりするだけで、現実の苦しい記憶がよみがえってしまう人もいます。本来はリラックスするために入った世界で、再び不安や緊張に襲われるのは辛いことです。
仮想空間は「現実では得られなかった居心地」を求める人にとって大切な避難所です。だからこそ「医者に会いたくない」という声は、単なるわがままではなく、心を守るための切実な願いなのだと言えるでしょう。
仮想空間でも仕事の話をしたくないという人の意見
「なんで仮想空間まできて、学業のこと、上司のこと、仕事のことを考えないといけないのかが理解できないです。一刻も早く忘れたい」
VRChatやメタバース空間に入る理由のひとつは、現実から離れて心を休めることです。現実では仕事に追われ、上司や同僚との人間関係に気を遣い、常に「社会人」として振る舞わなければならない。だからこそログインしたときくらいは、仕事の肩書きや業務内容を忘れて、ただの「ひとりのユーザー」として遊びたいのです。
しかし、仮想空間でも「自分の職業」をアピールする人や、「リアルの仕事どう?」と話題を持ち込む人に出会うことがあります。その瞬間、せっかくの逃避先が現実と地続きになってしまい、心が冷めてしまう。場合によってはストレスや緊張感すらぶり返してしまう人もいます。
「仮想空間では、現実の肩書きを脱ぎ捨てて自由でいたい」。そう思うのは自然なことです。だからこそ仕事の話題を避けたい人にとっては、VRの中でまで職業や経歴を引き合いに出されるのは大きな負担。
仮想空間=現実を持ち込まずに自分を解放できる場所であってほしいというのが本音だろう
カウンセラーするんだったら、現実のほうしっかりしてくれという声
「カウンセラーをやるなら、まず現実の社会でお金払っている人に対してもっとしっかり整えてくれ」
VRやメタバースの中で「カウンセリング」や「メンタルケア」を名乗る人が出てきています。バーチャル空間なら気軽に話しやすいし、匿名で弱音を吐けるメリットもあるのは事実です。しかし一方で、「カウンセラーをやるなら、まず現実の社会のほうをしっかり整えてくれ」と感じる人もいます。そう、実際受けたことがある人が感じてしまうのです。
多くの人が心をすり減らしている原因は、そもそも現実の環境にあるからです。職場の過労、人間関係の圧力、医療や福祉サービスの不足──そうした問題を放置したまま「バーチャルで気軽に相談できます」と言われても、根本的な解決にならないという不満が残ります。
さらに「資格や責任の有無」も疑問視されます。VR空間の“カウンセラー”が本当に専門知識を持っているのか、現実の医療や心理のサポートにつなげられるのか、安心感を持てない人も少なくありません。
結局のところ、「カウンセリングごっこよりも、まず現実をしっかり立て直してほしい」という声には、現実社会の制度や支援の不足への苛立ちが込められているのです。
仮想空間でキャリアの話なんてしたくない人の声
「なんで仮想空間まできて、リアルの情報公開しないといけないのか?アバターになりきりたいです」
VRChatやメタバースといった仮想空間でも、「普段何の仕事してるの?」「キャリア的にはどんな感じ?」といった質問をされることがあります。こうした会話は一見フレンドリーに見えても、人によっては大きな負担になるのです。
なぜなら、キャリアの話は現実社会における評価や競争、ストレスと直結しているからです。日々働きながら悩んでいること、将来への不安、思うように進まないキャリア──そうした現実を忘れるためにログインしているのに、仮想空間でまで掘り返されると「ここでも現実に追われるのか」と感じてしまいます。
仮想空間に求めるのは、肩書きや経歴を脱ぎ捨てて、ただの「一人の自分」として過ごせる自由です。だからこそ、キャリアの話題を持ち込まれることに強い抵抗を感じる人も少なくありません。
とにかくアバターと一体になりたい人の声
「かわいいキャラになりきるために、VRChatやメタバースに足を踏み入れたので、とにかくアバターと一体になりたいです」
彼らにとってアバターは、ただの見た目を変える“衣装”ではありません。現実の体から解き放たれ、理想の姿や在り方を具現化した「もう一人の自分」なのです。フルボディトラッキングで指先から足先まで動きを同期させるのも、「アバターの呼吸と自分の呼吸を重ねたい」という欲求から来ています。鏡の前でポーズを取ったり、ダンスを踊ったりするたびに、画面の中の存在と心がひとつになっていく感覚。これは現実では決して得られない没入体験です。
「アバターが自分」「自分がアバター」。その境界線がなくなる瞬間こそが至福。そう語る人も少なくありません。外見や立場、現実の制約に縛られず、なりたい自分で生きられる自由。それこそが、彼らが求める“アバターと一体化する喜び”なのです。
こういった人にとっては、メタバース=現実では得られない安心と匿名性を守る場所であってほしいということだろう。
行政のメタバース投資に嫌悪感を示す人の声
「住民としては、そんなことに税金使うより水道管の老朽化なんとかしろの一言に尽きる」
近年、地方自治体が観光振興や地域PRの一環としてメタバースに進出する事例が増えています。仮想空間にご当地ワールドをつくり、住民や観光客との交流に活用しようとする動きです。しかしその一方で、「市や町が主体となって多額の予算をメタバースに投じること」に強い嫌悪感を示す人も少なくありません。
彼らが不満に思うのは、まず「優先順位の違い」です。現実の道路整備や福祉サービス、教育環境といった課題が山積している中で、「バーチャル空間に税金を使う余裕があるのか?」という疑問が生まれるのです。メタバースは生活に直結しない遠い存在でしかないと考える場合、市民の税金=投資と考えるとより正当性を感じにくいのも当然でしょう。
さらに「効果が見えにくい」という問題もあります。住民にとっては利用する機会が少なく、結局は一部の層しか恩恵を受けない。にもかかわらず公金が投入されることに、不公平感や不信感が募っていくのです。
行政のメタバース投資に嫌悪感を抱く人々の根底には、「もっと現実に必要な場所にお金を使ってほしい」という切実な思いがあるのです。
現実系の広告は要注意!!ワールドの広告で避けてしまう人も
現実で会いたくないのに、仮想空間でも会ってしまう、意識してしまうというのは嫌なことですよね。特に現実と結びつきが強い広告は、訪問者を遠ざけてしまう可能性もあります。今後は、こういった人に対しての配慮もますます重要になってくると思います。
逆に、現実ではできない体験を求めてやってくる人もいるので、そのあたりのすみ分けがより求められる時代にVRCもなってきたと思います。
以上です。
