フルトラをVRChatで遊ぶための18種類のツールを全く知らない人向けに一挙紹介!【前編】【2024年12月21日現在】

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ヒロヒロ
こんにちは!フルトラ研究所所長のヒロです。当記事はスクショ転載NGです。悪質なケースも多いため、サイト内の利用規約をご確認ください。原則、記事は、長文のため、PCで見ることをお勧めします。
テトラちゃんテトラちゃん
当実験室では、VRChatユーザーがどのフルトラデバイスを使っているのか?2024年9月29日の最新の独自調査では、VIVE Tracker >>ハリトラワイヤレス>ハリトラ(有線タイプ)>PICO Motion Tracker>Tundra Tracker>VIVEトラッカー (Ultimate)>ユニモーション>mocopiという結果でした。ViveTrackerユーザーが、ハリトラワイヤレスの2倍いる位の数値となっているため、王道のまま維持している印象です

2022年の調査と比べ、種類が大幅に増えたことで、ユニモーションが大きく順位を下げ、PICO Motion TrackerやVIVEトラッカー (Ultimate)が上位に入っております。mocopiはVRChat利用だと、少ない印象です。ただ実稼働かどうかは不明です。各社とも在庫切れがなくなってきたため、好きなフルトラデバイスを選べる状況となっており、ベースステーションの在庫不足で苦しんでいたVIVE TrackerやTundra Trackerも高価なデバイスですが、動きの再現性の高さから、結局伸びている印象です。

https://x.com/hiro124_VRC/status/1840222539244810420

 

テトラちゃんテトラちゃん
mocopiの場合は、457×0.068=31人が投票した計算に。

まとめ:みんなが使っているVRchat内でのフルトラデバイス

VIVE Tracker >>ハリトラワイヤレス>ハリトラ(有線タイプ)>PICO Motion Tracker>Tundra Tracker>VIVEトラッカー (Ultimate)>ユニモーション>mocopi
*VRchatユーザーを目的にアンケートを作成しましたが、RTで拡散された後で、Vtuberさん用途で使われていたりする可能性もあります。アンケートは下に行けば行くほど回答数がどうしても減ってしまったり、RTによって回答数が異なる点はご注意ください。

フルトラってどう使われているの?

テトラちゃんテトラちゃん
ダンスしたり、ポーズ決め手写真撮ったり、足や腰の動きを再現したり、VRchat上で自分とアバターの一体感を楽しんでます。詳細はこちらの記事。デバイスを選ぶときは、どういった動きをしたいか、はっきりさせてから選ぶのをお勧めします。

フルトラムーブ別の各デバイスのおすすめを紹介

先ほどの調査でよくする動き別におススメデバイスをまとめてみました。

ムーブの種類ムーブの説明IMU方式/Joy-conなど
*デバイスや環境による差が激しいです
VIVEトラッカー(光学式)TDPT/MocapForAll/ARマーカー等
おはついTwitter等でおはようのあいさつと一緒に添付する写真。静止画。可能おすすめ可能
VR睡眠毛布やブランケットを被ってフルトラ状態で寝ること可能×認識しない×認識しない
座る机やいすや床に座る。VRchatは話しているときの方が多い可能可能(座った際に腰トラッカーが隠れやすく、腰トビが発生しやすい)条件付きで可(膝同士をつけると認識しない)
ラジオ体操ラジオ体操をみんなでやるイベント等あります可能おすすめ可能
簡単な踊り
盆踊りのようなゆったりとした踊り可能だけど遅いおすすめ条件付きで可(特定角度のみできる)
激しい踊りシャッフルダンスのような激しい踊り可能だけどおすすめしないおすすめ
ひろさんムーブひろがフルトラテスト用で使うくねくねした特殊動き可能だけど遅いおすすめ特定角度、条件のみ
テトラちゃんテトラちゃん
没入感を味わうために着ける人や足を動かすだけという人もいるので、実際したいムーブでデバイスを選ぶといいと思います。VRchat自体はゲームなので、フルトラもハマる人はハマりますし、ハマらない人はすぐにやめてしまいます。日本人が望む動作は、体全身を常に映していないとできない、カメラ方式ではなく、VIVEトラッカーやIMU方式のフルトラでないと、難しいです。日本人は写真を撮ったり、寝たり、座ったり、ダンス等の用途で使います。

没入感はリアルな動きの再現性とキャリブレーションの少なさが大事!

テトラちゃんテトラちゃん
没入感は、VRの世界から現実に引き戻されないことが重要です。フルトラでは、デバイスのリアルな動きの再現性とキャリブレーションの少なさが非常に重要です。IMU方式だと20分以上経つとずれてしまうものもあり、その都度キャリブレーションしないといけない場合があります。その点、Viveトラッカーはキャリブレーションもすぐに完了し、ベースステーションからの距離を測定して位置を把握することで、再現性が高いことから、圧倒的な没入感を得ることができます。

フルトラデバイス各種の紹介

テトラちゃんテトラちゃん
知名度や動きの再現性が高いVIVEトラッカーは、「フルトラになったら、誰でもできる動き」と誤解しがちです。しかし、以下のようにVRChatのフルトラでよく使われている5つのデバイスを比較した動画を見ると、違うのが一目瞭然です。Viveトラッカーが現実とほぼ同じ動きを再現できているのに対して、他はずれたりしています。ずれた分没入感が損なわれたりしますので、その点注意です。

テトラちゃんテトラちゃん
VIVEトラッカーのリアルな動きの再現性がものすごく高く、実際の動きをリアルに再現しています!ここでは、VIVEトラッカーの仕組みを簡単に説明した後、IMU方式やカメラ方式のメリットとデメリットを紹介します。

光学式 【1】一番人気!VIVEトラッカー 予算:8万円台~

光学式は、他の方式と比べても最も絶対位置の精度が高いです。VRchatの場合、Viveトラッカーのケースが多い(ツンドラトラッカー等もあります)ですので、Viveトラッカーについて紹介していきます。デメリットとしては、ベースステーション(Viveトラッカーの場合)の設置が必要です。また、障害物がベースステーション間にあると、動きをとらえることができません。

 

VIVEトラッカーの概要とメリット

市販品で一番初期導入が楽。没入感、動きの再現性、値段全て高い。在庫があれば公式以外からも購入可

テトラちゃんテトラちゃん
VIVEトラッカーは、光学式のフルトラで、ベースステーションから発する光線をトラッカーで受け取ることで座標を読み取るフルトラです。ベースステーションにカメラはありません。Viveトラッカーでフルトラになるには
・ベースステーション 最低1個 (1個 25,570  円)
・Viveトラッカー 3個 (1個 19,000 円)
がともに必要です。トラッカーとベースステーション間に障害物があると、トラッキングできないので、あらゆる動きに対応させるには、ベースステーションが2個最低でも必要です。2022年8月まで、すぐ入手できるのはviveトラッカーのみでしたが、最近はベースステーションも購入できるようになりました。ではなぜ高価なViveトラッカーが、今でも人気なのでしょうか?

なぜ高価なのにVIVEトラッカーを買うの? 理由:市販品で楽で高性能だから

テトラちゃんテトラちゃん
IMU方式の各デバイスは、公式サイトから予約購入するしかなく、市販で購入できません。過去にも抽選で当選しないといけない等があり、どうしても待機時間が発生します。市販品のViveトラッカーとベースステーションは、高価とハードル高く、入手しづらいですが、VRchatでフルトラやめる人もそこそこいるので、中古品も多く、購入しやすいです。下の動画は中古品VIVE+VIVEトラッカー3.0で撮ったものです。結構がくがくですが、それでも、IMU方式と比べても再現性高くフルトラを十分に楽しめることがわかります。ボクは2万円でBS1のVIVEのセット品を中古で買いました。

テトラちゃんテトラちゃん
ただ、とりあえずフルトラを試してみたい、あまり動かない、V睡用途に使いたい、お金をかけたくない人には、お勧めしていません。

トラッカーは、6点→8点→11点とトラッキング点数を増やすと、トラッカーと取り付けるベルトを購入すればすぐに拡張できることや日によって、6点~11点に簡単に調整できます。ほかのデバイスだと、市販されていないため、すぐに購入できません。初期設定もほかのIMU方式等と比べると簡単です。価格と在庫の少なさ、装着が大変等がデメリットになります。カメラ関係のフルトラと比べると、IMU方式同様に装着しないといけません。

テトラちゃんテトラちゃん
11点フルトラでベースステーションを2.0×2に切り替えたときの動きがこちらになります。

 

Viveトラッカー3.0はずっと同じものを使えます。トータルの出費は高いですが、ムーブの種類が変わったり、激しい動きが必要になった時でも、トラッカー自体を変更しなくても、ベースステーションの更新をしていけば、動きを改善できます。

テトラちゃんテトラちゃん
装着する難点がありますが、常時位置を送信しているため、トラッキングの応答速度は非常に速く、体との一体感が非常に高いため、カメラ関係のフルトラでは味わうことができない没入感と正確なモーションを再現できます。IMU方式のフルトラからトラッカーに変えると、動きの再現度も高いです。試してみるには高すぎですが、デバイスの電源を付けるだけ、11点までのフルトラがトラッカーを買い足すだけでできます。簡単に没入感が得ることができ、再現性も高く、導入の手軽です。高性能な割に圧倒的に安いと思えるので、お勧めです。他のIMU方式は、磁気を近づける等センサーが狂ったり、キャリブレーション回数自体も多いため、没入感が損なわれます。

ベースステーション1.0と2.0と個数による違いを動画で紹介!!

テトラちゃんテトラちゃん
動画を例に説明します。左からBase Station1.0×2、Base Station2.0×2、Base Station2.0×4で撮影していますが、BS2で数が多いほど、トビが少ないことがわかると思います。

メリット

■購入する際のメリット
・市販品。また、中古品が結構出回っていて
、入手しやすい
・王道で多くの人が入手しているので、情報が多い

■ソフトウェアトラブル、キャリブレーション回数が圧倒的に少ない
 ・ベースステーションの設置以外の導入が簡単。追加も簡単。
・導入後の毎回のキャリブレーション回数も少ない。30分以上の没入感を楽しめる
・応答速度が圧倒的に速く、起動時間も実用的で十分
・指トラッキングもIndexコントローラの導入のみで済み、非常に簡単。
(*2024年よりIndexコントローラの入手が非常に難しくなっています)

■動きの再現性や応答速度が非常に高い
床をしっかり認識し、市販IMU方式等にある足が床にうもれたり、足が左右に振れない
・ベースステーションからの距離を正確に測定するため、トラッカーの絶対座標を検出して、トラッキングするため再現性が高い
・リアルな動きの再現性がこの中では一番よく、ダンスや動きの激しいものの再現、没入感重視だとこれ一択

VIVEトラッカーのデメリット

高い

高いです。他のフルトラデバイスと比べると、十万円台で初めての人にはおススメのフルトラができるようになります。

テトラちゃんテトラちゃん
ベースステーションの購入が在庫不足のときが多かったのですが、ViveUltimateTrackerの登場以降、一時期より大幅に解消されています。私も2024年4月頃にJoshinWebで購入できました。当サイトでは、購入の仕方やコツについて、別記事で書いています。
当サイトでは、VRchatで一番動きが良いのがViveトラッカーなのが現状なので、HMDはValveかVIVEを、トラブルなくすぐにViveトラッカーでフルトラを簡単に導入できるとしてお勧めしています。詳細な設定方法やQuest等の非公式なデバイスでの設定方法の詳細は下記リンク先を参考にしてください。

Viveトラッカーのデメリット

■購入する際のデメリット
・高い。導入時お勧めのベースステーション2台と両足腰用のVIVEトラッカー3個で10万8千円必要
・トングル用のUSB拡張、充電用のケーブルなどが必要
■設置する際のデメリット
・ベースステーションを設置する手間、PC側にトングルをトラッカー1個につき、1台設置する必要がある

■使う際のデメリット
・スマホ単体でできるフルトラもある中で、どうしてもPCが必要。
・VRで睡眠するときは、毛布等かけると追従しなくなる。遮蔽物があると追従しなくなる。

実際トライした記事がこちら

■Viveトラッカーでフルトラになるには、こちらの記事を参照ください

■購入方法・購入先の詳細はこちら

■設定方法はこちら

 

光学式【2】Tundra Tracker 

テトラちゃんテトラちゃん
原理としてはライトハウス方式でVIVEトラッカーと同じ仕組みです。別途ベースステーションが必要になります。Viveトラッカーではなく、ツンドラトラッカーを購入して、使用する方法です。クラファンで発売開始後、徐々に生産数を増やしておりますが、メジャーフルトラと比べるとまだまだマイナーに属します。Viveトラッカーと比べて、非常に軽いのが特徴ですが、少し高いです。

こちらは、まずベースステーション(ライトハウス方式ができる環境であること)が、重要です。
また、メルカリでの新品は盗品の可能性がありますので、ご注意ください
https://twitter.com/Tundra_Labs_JP/status/1775389753531420795

なお、日本法人ができ、日本での購入が可能です。詳細な使い方については以下のページが参考になります。
公式サイト等の情報はこちらをご覧ください。

GOOD

とにかく軽い
導入が簡単。追加も簡単
応答速度が速い

BAD

市販品でないため、VIVEトラッカーと比べて入手しづらい

テトラちゃんテトラちゃん
これ使っているユーザー結構多いよ。ビートセイバー使っている人で動画配信している人とか使っている人多い。でも自分は全くいじったことがないからわからないので、使っている人に聞いてみるといいよ

 

複合方式

カメラとIMU方式を組み合わせたもの、IMU方式と等複合的なものはその他に入れております。IMU方式の詳細は、ここのデバイス各種の紹介の後で記載します。

【3】VIVEトラッカー (Ultimate)予算:9万円~

テトラちゃんテトラちゃん
カメラを「トラッカー側」につけることで、最大5台のトラッカー(どう頑張っても8点まで)のフルトラができるデバイスです。¥31,000 (税込)で重量94 g。PCは必須ではなくなり、ベースステーション不要に。VIVEワイヤレスドングルを対応のヘッドセットに差し込むだけでできます。既に販売しています。ベータ版ですが、QuestシリーズやPICOシリーズのヘッドセットにも対応しています。

 

VIVE公式

https://www.vive.com/jp/accessory/vive-ultimate-tracker/

VIVEトラッカー (Ultimate)【英名:VIVE Ultimate Tracker】基本情報

VIVEトラッカー (Ultimate)

・最大5台のトラッカー(どう頑張っても8点まで)
・¥31,000 (税込)/個
・重量94 g 充電時間:Quick Charge 3.0で平均2.2時間
・PCは必須ではなくなり、ベースステーション不要。VIVEワイヤレスドングルをヘッドセットに差し込むだけ。
・接続 専用の2.4 GHz/5 GHz Wi-Fi
・接続時、VIVEワイヤレスドングルが必要:VIVE XR Elite、VIVE Focus 3。他のスタンドアロンおよびPC VRヘッドセットに対する
・サポートは現在計画中。

テトラちゃんテトラちゃん
ベースステーション不要の中では、動きの再現性がかなり高いのが特徴です。ただ、現時点では、ソフトのトラブルやサポートが初心者向けではありません。実際にトライした結果や動画、トラブルが発生した内容、準備の仕方は、下記の設定記事、実際トライした記事にまとめました。実際使った感想なども下記の記事のリンク先にあるので、ご確認ください

実際トライしてViveTrackerと比較した記事がこちら

 

【4】PICO Motion Trackers 11.800円~

 

テトラちゃんテトラちゃん
2024年9月20日発売したPICO 4 UltraとPICO 4、PICO 4 PRO、PICO Neo 3ユーザーの方のみが対象で、Questユーザーは対象ではありません。両足に小型のモーショントラッカーを付けるタイプのフルトラになります。現地価格が11,800円、2個でフルトラになれると書いてありますが、腰部分はカメラなどによる位置推定によるものです。重量は27gで、起動時に別アプリを開いて頭を下に向けて足に合わせボタンを押すことで5秒ほどキャリブレーションします。1個の9軸IMUセンサーと赤外線センサーの組み合わせによるトラッキング方式です。PICO Motion Trackerのデータ送信による遅延は約20ミリ秒(送信時間であってVRChat上での遅延はもっとあると思います)で、位置ズレは約5cm位、角度ズレは6°、25時間持つと公式は発表しています。

実際動いた映像がこちらになります

ここがいい

・Picoユーザーなら、一万円台でフルトラ導入できて、圧倒的に安い。
・2個だけでなく、3個つけれます。3個つけると腰回りの動きが改善します
・軽くて小さくて凹凸が少ない。11月のアップデートでVR睡眠も可能に。
・足首に二つ巻くだけで長時間(メーカー25時間)使える
・とにかく手軽に始めれるし、継続もできる
・足と手、頭以外はAIとカメラやトラッカーからの赤外線等を利用して、位置を取得している
・座った状態、胸のひねりといった表現も再現できており、没入感だけ味わいたい人に向いている

ここがダメ

・Picoユーザーの一部しか使えないし、VirtualDesktop環境では使えない(PICO CONNECTのみ)
・膝を使った表現に弱い。特に膝を上げる動作の表現が弱く、トビ膝蹴りといった腰上の膝表現が再現できない。膝はひざより下に来る動きは再現できている。
・HMD側から見て、膝で足が隠れた状態の時、膝が上がるのを認識しずらい。
・HMDを外したあとの挙動が怖い
・腰の追従が若干遅れる。

実際トライした記事

実際トライした結果はこちらにあります。詳細知りたい方はこちら

また、市販しています。発売先はこちらです

 

テトラちゃんテトラちゃん
では、価格が手ごろで、様々なヘッドセットに対応しているIMU方式はどうでしょうか?以下は各デバイスの紹介をしますが、非常に長いので、最近メジャーなデバイス5つに絞って、メリットデメリットを動画にまとめました。忙しい人はぜひこの動画を見てください!【4分以内で終わります】
テトラちゃんテトラちゃん
以下は、IMU方式とカメラ方式の詳細になります。長文になります。

 

IMU方式 (Inertial Measurement Unit)とは何か?共通点は?

慣性計測ユニット(IMU)方式は、加速度(直線的な動きの方向と量)、角速度(回転した動きの方向と量)、地磁気(地球上の地磁気を検出して方角を測定)を測定することで位置を検出するものです。地磁気を利用しないIMUもありますが、いくつか共通点があります。

共通点1:キャリブレーションした位置から推測して位置を検出

絶対位置の計測ではなく、キャリブレーションした位置をベースとして、加速度、角速度、地磁気を測定し、推測した位置情報で検出します。常時位置を検出している光学式と比較すると、位置精度が低いのがデメリットです。

共通点2:誤差が蓄積するので、都度キャリブレーションが必要

時間が経過したり、移動が増えることで、誤差が蓄積するのも特徴で、都度キャリブレーションをする必要があります。体感ですが、動く場合は20分毎ぐらいでキャリブレーションが必要です。対して光学式は、常時vivetrackerより位置情報を計測しているため、ズレが発生しづらいです。(基本にずっとプレイしていてもズレはほとんど感じません)

共通点3:ソフトによってデバイスの取り付け位置や数が違う

体の情報を読み取るために、デバイスを取り付けるので、デバイスやソフトによって取り付け必須の数が異なります。

共通点4:体の情報を読み取るために取り付けるので、取り付けた位置=トラッキングポイントではない

VIVE Trackerのようにつけた数だけトラッキングするわけではありません。頭➡胸➡腰➡膝➡足等と各センサーの情報を読み込むことで、体の各部の位置を推定するものになります。

共通点5:動かない場合でも、常時絶対距離を測定するVIVE Trackerよりも確実にずれる

反復横跳びのように行ったり来たりの動き、歩いて元の位置に戻るような動きをよくする人は、加速度が少しでも違ってくると、元の位置にぴったりと戻ることが難しいため、ずれていきます。全く動かない、立っているだけ、たまに足をあげるだけ、行ったり来たりの動きをあまりしないといった動作の場合は、ズレが軽減されます。(軽減はされるが、常時測定しているVIVE Trackerにはかないません。また、UltimateTrackerも常時カメラを使って測定しているため、ズレが補正されます)

PICOMotionTrackerでVR睡眠したときの様子です。両足を伸ばして、軽く寝返りを打っている程度の軽い動きですが、10分経つとずれていきます。

このように、キャリブレーションは長くて20分位で必要になります。

IMU方式のメリット(VIVEトラッカーとの比較)

・価格が安い
・V睡するときに毛布とか掛けることができる

IMU方式のデメリット(VIVEトラッカーとの比較)

・動きの再現性が悪い、追従が遅い、動いた場合の一体感や没入感は低い
・(mocopiを除く)磁力に弱い。
・動く動かない問わず、キャリブレーション後に、体がだんだんずれていき、一体感が失われる。
・床を滑るように動く傾向がある(ドリフトと言われる)
・毎回の設定が圧倒的にめんどくさい。動く場合、20分に一回程度、キャリブレーションしなおす必要がある
・トラブルが多い。

IMU方式のメリット(pico motion trackerとの比較)

・動きの再現性は高い
・ズレが少ない

IMU方式のデメリット(pico motion trackerとの比較)

・キャリブレーション、取り付け等にセッティングに時間がかかる

 9軸IMUが主な位置検出方法のPICOMotionTrackerの場合ですが、ズレは約5cm位、角度ズレは6°、25時間持つと公式HPでは発表しています。

 

【5】ユニモーション(Uni-motion) 価格:3~5万円

テトラちゃんテトラちゃん
Unimotionは9軸IMU方式のデバイスです。他のIMUデバイスと違う大きな点は、単三電池1個でトラッカー1個が動く点です。トラッカーを上半身のみにくっつけて、上半身のトラッキングに特化するモードや無線接続のため、有線タイプのIMU方式と違い動きを邪魔しない特徴があります。ただ、VIVEトラッカーよりもなめらかな動きはできませんし、IMU方式特有の床が滑って表現されるため、重力や摩擦がない人の動きになりがちです。詳細はこちらをご確認ください。

価格については、3万円台からでトラッキング点数によって値段が変わります。

実際トライした記事

最新でのトライはこちら

過去のトライ結果はこちら
*UnimotionもSlimeVR対応版を公式より出していますが、公式がサポート対象外としています。
最初は公式での利用を推奨いたします。

公式

https://uni-motion.com/

Uni-motionのメリット(ハリトラワイヤレスと比べて)

・トラッカーが5個からでフルトラができる
・V睡するときに毛布とか掛けることができる
・動きに合わせてモードが選べる。144Hzモードがあり、他のIMU方式と比べて、なめらかな動きを表現できる
・乾電池駆動のため、電源がないところでも使いやすい
・上半身モードがあり、Vtuberの運用にも使える
・ベルトが幅広なので、きつくなりづらい。VR睡眠等にはこちらのベルトが向いている

Uni-motionのデメリット(ハリトラワイヤレスと比べて)

・乾電池駆動なので、毎回電池交換の手間が発生する
・Wifi環境がないと使えない
・トラッカーベルトが外しづらい。
・トラッカーベルト+デバイス入れを作る初期セットアップに時間がかかる

 

【6】HaritoraXワイヤレス(ハリトラワイヤレス) 価格:3~5万円

テトラちゃんテトラちゃん
2023年6月に登場したシフトールさんの9軸IMU方式のデバイスです。大きさは小さく、安いですが、VIVEトラッカーやユニモーションと比べると100fpsと動きの反映も悪いです。手軽に始めたい方や持ち運び用途、Quest単機運用をされたい方にお勧めです。VIVEトラッカーから切り替える方は、全然リアルの動きの再現性が違いますのでご注意ください。今までできた滑らかなムーブとは異なります。ワンタッチで着脱しやすく、充電もUSBでできるため、毎回使えるのが特徴です。レビューしましたので、詳細は以下記事を確認ください。

実際トライした記事

*SlimeVR対応版を有志の方が出していますが、当然公式がサポート対象外としているため、当サイトではトライしておりません。

公式

https://ja.shiftall.net/our-products

 

HaritoraXワイヤレスのメリット

・軽くて小さい
・ユニモーションやmocopiと比べて、ワンタッチで外せる機構があり、トラッカーベルトが取り外ししやすい
・専用ドングルとBluetoothで接続方式が選べる。
・ベルトに伸縮性があり、ワンタッチで外しやすい
・USBで充電できる

HaritoraXワイヤレスのデメリット

・初期設定がめんどくさい。中には12回ボタンを押す×6個といった作業も。
・ベルトが外れやすい。きつく締めるなどの対応が必要
・Bluetoothで利用する場合は、PC側の他の接続機器の台数の確認が必要
同時接続用の充電ケーブルが特殊。充電がVIVEトラッカーよりは面倒
足、膝を左右間違えて取り付けやすい。間違えてつけてしまった場合もう一度付け直す必要あり

その他の詳細は、こちらの記事をご確認ください。

【6】HaritoraX2【12/21予約開始】39999円から

 当初2024年度中に発売予定だった「HaritoraXワイヤレスR」と称されていた新型フルトラは、「HaritoraX 2」として2025年1月に発売予定です。カメラを使ったものではなく、「HaritoraXワイヤレス」の改良に近いもので、9軸IMU方式採用、最大の違いは、50時間に増えた稼働時間とひざとすねのトラッカー取り付けが、無線から有線でつながった一体式となっており、Bluetooth接続数も6個から4個と大幅に変更となっているのが特徴です。動きも滑らか、1時間いてもずれないとのことで、以前からHaritoraXシリーズを所有している方も一部組み合わせて使えるようにするとのことです。予約を開始しています。HaritoraXワイヤレス本体が現在販売中止しているため、X2のみ販売するのかがポイントとなります。公式発表はこちらから
https://ja.shiftall.net/products/haritorax2

わたしも予約購入してみました。製造は開始している模様ですが、1月に到着するかは、いつも通り未定です。ハリトラワイヤレスの際は遅延していました。HaritoraX 2+拡張ユニットの場合なら、肘もBluetooth接続で対応できるとのことですが、結局Bluetooth接続数も6個になるので、以前の様なカクカクになり、専用ドングルが必要なのではないかと思っています。以前の時に発生した問題はこちら

また、同時接続数をへらすためか、膝と足が有線で一体となった構造となっているため、ひっかかったり、線が気になって没入感を損なうのではないかという懸念もあります。

かつて2024年発売予定だったハリトラワイヤレスRは発売されない見込みです。

【7】mocopi 価格:4万円~ +(別途スマホ必要)

テトラちゃんテトラちゃん
2022年12月に発表され、2023年1月20日に発売されたSonyの6軸IMU方式のフルトラ用デバイスです。スマホのみで、モバイルモーションキャプチャーツールとして使える唯一のフルトラデバイスです。ほかのIMU方式と大幅に異なり、地磁気が搭載されていません。ソフトウェアのアップデートやソフトにより大幅に評価が変わります。2024年の1/17にSlimeVR対応、11月にmocopiVR対応しています。

実際トライした記事

直近ではSlimeVRでの利用をお勧めします。

mocopiVRも利用してみましたが・・・。

公式

https://www.sony.jp/mocopi/

mocopiのメリット(ハリトラワイヤレスやユニモーションとの比較)

・軽くて小さい
・外で使える
・専用ケースに端子を1つさすだけで充電できる
・スマホ単体でモーションデータを取得・録画することができる
・SteamVR経由、OSC経由どちらも使うことができる新しいタイプのIMU方式のフルトラデバイス
・公式でSlimeVR対応している。
・モーションキャプチャー等が手軽にとれ、様々な出力に対応している

mocopiのデメリット(ハリトラワイヤレスやユニモーションとの比較)

地磁気センサーなしのため、動きの再現性は劣る
肘の拡張キットがないので、肘トラッキングができない。
VRChat用としては、他のフルトラ用デバイスと比べて、コスパが悪く、リアルな動きの再現性も低い
・対応したスマホが別途必要
・トラッカーベルトがほぼおまけみたいなもの。他のものよりも圧倒的に出来が良くない。長時間は完全不向き。
床が滑る現象が強めに出る
下半身強化モード、SlimeVRモードとモードが多数あり、モードによってリアルな動きの再現性や動きが変わってくるが、VRChat用途では、ハリトラワイヤレスやユニモーションよりもリアルな動きの再現性は劣る
・モードによってはスマホを見ないとキャリブレーションできないことが多いため、没入感が減る

テトラちゃんテトラちゃん
古いバージョンでは、15分位の使用でスマホ、タブレットの性能が良ければお勧めでした。1月17日にSlimeVRに対応したことで、動きが大幅に改善しました。以下の最新の比較動画で動きを確認ください

その他の詳細は、こちらをご確認ください。

■HaritoraX ワイヤレス、ユニモーション、VIVEトラッカー、mocopiどれがリアルな動きの再現性がいいのか?

テトラちゃんテトラちゃん
周辺の地磁気や直射日光等があたる環境や予算によって変わってきますので一概には言えませんが、私の場合、下記動画のように、動きの再現性はVIVEトラッカーが一番いよく現実に近い動きでした。mocopiはSlimeVRの2024年1月にアップデートされたもので撮影しました。
テトラちゃんテトラちゃん
それぞれ特徴がありますが、語ると長くなるので、別記事にしました。比較記事についての詳細はこちらの記事をご確認ください。

 

カメラ方式

カメラでモーションを読み取って、AIや姿勢推定して、VRchat上で動きを反映するタイプのフルトラです。トラッカー等を取り付ける手間がなく、スマホで手軽に始められるものもある点がお勧めです。光学式やIMU方式のトラッカーのものと比べると、再現性や速度も半分以上落ちますし、姿勢も限られます。画像から動きを推定するので、暗いところや映っていないところは体が読み取れないため、原則できません。全身を短い距離で映す必要があるため、カメラも120°程の広角カメラが必須です。市販webカメラが30fpsほどしかなく、動きをなめらかにするには、高額なカメラ等が必要です。スマホでできる場合はそちらでの利用を推奨です。

カメラ方式で共通でよい点(光学式やIMU方式と比較して)

・装着するものなしでできる
・PC一台とカメラででき、市販のWebカメラを使えるのではじめやすい

カメラ方式で共通で悪い点(光学式やIMU方式と比較して)

・再現性や速度も半分以上落ちる
・カメラから映っていないといけないため、再現できる姿勢が限られる。
・カメラに体全体映る必要があるため、距離か広角カメラが必要

【8】MocapForAll 予算:3万円(ソフト1万円、カメラ等で2万円)

テトラちゃんテトラちゃん
2台以上のwebカメラを使ってVRChat内でフルトラをする方法です。当HPでは、こちらに関して、実績がありますので、紹介しております。30fps以上を早く出す動きをする場合はこちらがおすすめです。動きは以下の動画を参考にしてください。

GOOD

TDPTとの比較
・早い動きができる

BAD

TDPTとの比較
・PCが必要でGPUのパワーが必要。RTX3060以上は必
要。
・カメラも120°程の広角カメラが2台以上必要で、2台のカメラが同じもしくは、遅延が発生しないようにする必要がある

・メジャーなフルトラと比べるとできるポーズが限られる。一回キャリブレーションしなおすと調整が必要
・色んなポーズをとったり、動くためには、他のフルトラよりも広いスペースが必要

テトラちゃんテトラちゃん
MocapForAllはとりあえずフルトラ始めたい、装着するものなしで始めたい人にはおすすめのツールだよ。値段も安いし。動きが激しい人はちょっと厳しいかも・・
公式サイト等の情報はこちらをご覧ください。実際使ってみた時の感想や詳細等はこちら

【9】Vseeface 予算:ソフト自体は無料、カメラ等で1万円(VTuber用途としても大活躍)

テトラちゃんテトラちゃん
単体で使っている人はあんまりいないです。主にVtuber用途で後程出てくるTDPTとかリープモーションとか使っている人なら知っているソフトになります。1台のwebカメラを使ってVRChat内でフルトラをする方法ですが、先ほどのMocapForAll等とVMCプロトコルをつなげて実施できます。非常に多機能で無料という特徴があり、ほかのソフトとのコネクションを果たすこともあります。例えば、VseeFace+TDPTやVseeFace+MocapForAllなどを組み合わせることで全身+顔+手等の表現が可能です。詳細は下のTDPTの動画を見てください

【10】TDPT 予算:ソフト自体は無料、カメラ等で3000円 (VTuber用途としても大活躍)

テトラちゃんテトラちゃん
非常に手軽に始めれます。1台のwebカメラを使ってVRChat内でフルトラをする方法ですが、TDPTは、MocapForAllと中の仕組みが全然違うことから、キャリブレーションなどなしで、手間なく、PCの負荷も少なくできます。しかし、動きが緩慢になる、回転といった動作を苦手としており、一長一短があります。MocapForAllよりも設定しやすいです。設定のしやすさやコストを考えると圧倒的にこちらがおすすめです。なお、iOS版もあるため、スマホありなら実質600円でできます。
TDPTは、Vketreal等のイベントや展示会を実施しているため、実際試すことも可能です。

Vtuber向け講座ですが、TDPTの使用については金曜日のびすたんさんの動画が詳しいです。

GOOD

MocapForAllとの比較
・カメラ1台ででき、非常に手軽、購入しやすい
・カメラ代、アプリ代のみではじめられる。入手しやすく、すぐに始められる
・マシンパワーがそんなにいらない

BAD

MocapForAllとの比較
・カメラから視界が外れると動作しなくなり、変な動きになる
・メジャーなフルトラと比べるとできるポーズが限られる
・MocapForAllと比べて、動きがもっさりする
・動きの再現性が光学式と比べて低い、床がすべる。

テトラちゃんテトラちゃん
TDPTは、製作者さんが作ったデータをもとに姿勢推定するから、Mocap ForAllとは原理的に全然違う。動きは緩慢になりがちだけど、ブルブルしたり、PCスペック、カメラ1台もいいところだよー
公式サイト等の情報はこちらをご覧ください。

おススメのwebカメラについては、TDPTの青柳さんが公開しています。当サイトでも、こちらで公開しています。
https://youtu.be/uMnP1EEg7ww?si=14sWTZkPwI2-vguK

 

【後半につづく】の別記事には、有線IMU方式、発売予定のデバイス、自作、フリーソフトのフルトラデバイス詳細を記載しています

後半に続きます。

テトラちゃんテトラちゃん
後半では、先ほどあった自作、フリーソフト、その他のデバイスについてだけでなく、初心者の人におすすめのフルトラデバイスを紹介しています!!